J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2016年03月号

社労士が斬る イマドキお悩み相談 第12回 低パフォーマンス社員への対処

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。
そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。


藤原英理(ふじわら えり)氏
あおば社会保険労務士法人代表。東京大学大学院修了後、大手製薬会社で研究職に従事。93 ~97年米国在住。帰国後、2000 年大手証券会社に入社。社会保険労務士、CFPの資格取得。03 年に独立、04 年から現職。

[文] = 柳本友幸 [イラスト] = 秋葉 あきこ

第12回低パフォーマンス社員への対処

事務系の部署に何名かパフォーマンスの低いスタッフがいるらしい。さほど難易度の高くないルーティン業務なのに、明らかに遅いのだという。改善を促してもうまくいっておらず、他のスタッフから不満も出ているようだ。今後もパフォーマンスが上がらないようならば、どう対応したらいいのだろうか。

まずは原因を把握すること

通常、人事担当者は、各部署に仕事のレベルに合った能力を持つ人を配置します。ただし、適切な人員がいない場合がありますし、人事担当者が個々人の能力を把握するにも限界があります。しかし、職場内の生産性のばらつきを放置していると、さまざまな問題が生じます。

パフォーマンスが低くなる原因として、主に3つのケースが考えられます。まず1つめは、サボっている場合。業務時間中に、業務以外のことに時間を使っていれば当然、達成できる仕事量は減ります。2つめは、コンディションが悪い場合。体調やメンタルに何か問題があると、一時的に仕事の効率が下がることがあります。そして3つめが、そもそも能力が低い場合。その人の能力がその職場で期待されるレベルに達していないと、当然ながら仕事量も期待以下になります。

あなたの職場の低パフォーマンス社員は、上記のどれに当てはまるでしょうか。その原因を把握できなければ解決策もとりようがありません。

①サボりには厳正に対処

従業員のパフォーマンスが低い理由を調べてみると、単なるサボりだった、というケースが多いようです。業務時間中に業務以外のことをしていたり、単に業務を遂行していないという状態です。労働者には、「所定の労働時間中は職務にのみ従事しなければならない」という職務専念義務があります。業務時間中に誠実に仕事をしないのであれば、この規律に違反しています。

能力が低い従業員を放置するよりも、サボりを放置しているほうが、職場にとっては問題です。著しいサボりが見られる社員に対しては、事実関係を確認し、まずは始末書を作成させるなど書面に残す形で改善を促します。それでも改善が見られない場合は訓戒・減給などの懲戒処分を検討しましょう。(*)

②コンディション不良者への対応

体調が悪かったり、どうしても気になることがあると、仕事の効率が落ちやすくなります。事情はさまざまで、病気を抱えているのかもしれないし、家族の介護で睡眠時間が削られているのかもしれません。または、職場の人間関係の悩みがストレスになっている場合もあります。ペットの体調が悪いだけでも気になって仕事が手につかなくなる人はいるものです。

仕事に集中できない理由を本人が話してくれる場合もありますが、そうでない場合は、産業医との面談の場を設け、何が不調の原因になっているか把握します。家族の介護であれば介護休暇などを検討する必要もあるでしょうし、メンタルの不調や各種依存症であれば医療機関を受診してもらうことになります。このパターンでは、原因に合わせて個別に対応する必要があります。

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