J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2015年08月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第29回 最近の「大学事情」を知る

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池健司(きくち けんじ)氏
日本能率協会総合研究所 MDB事業部 第1情報サービス部 部長
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・
研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、
読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。
E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

2015年度も早いもので、もうすぐ8月になる。ちょうど今頃、熱心に採用広報活動を実施している企業が多いのではないだろうか。

本年度から新卒者の採用選考活動を8月1日以降に実施するよう、政府方針によりルールが変更された。このいわゆる後ろ倒し現象により、採用活動は大手企業を中心に短期決戦の様相を呈している。しかも「売り手市場」という現実が競争に拍車をかける。

私自身は1990年に社会人になった、いわゆる「バブル世代」の人間だが、本年度はその時代に近い雰囲気があるとされ、各社の採用活動の様子が報道されている。例えば、会社説明会を豪華客船で実施したり、入社式を海外で行うことを公言するなど、学生の注目を集めるべく、しのぎを削っているというのだ。まさに「採用バブル復活」である。

そんな時代の流れ・採用活動の傾向はあるものの、人材を採用する企業側は時代の潮流に関わらず、大学の最近の事情をよく知っておく必要があるだろう。というのも、会社に新風を吹き込む新卒社員は、今もこれからも重要な存在。その人選において、もちろん大事なのは学生個々のパーソナリティーだが、最近の大学事情を把握しておくことで判断材料の幅も広がるはずだからだ。

学生たちが何を学び、何を学んでいないのかを知ることで、企業内育成プログラムにも影響が出てくる。また、有名校ではなくても、熱心な教育を施し、即戦力に近い学生を育成する動きもあり、大学名や学部名だけでは判断できない、という理由もある。

関連書籍の最近の傾向としては、日本の大学の取り組みに対して、厳しい論調で語っているものが登場してきている。大学関係者と意見交換すると、総じて皆熱心なのだが、社会への人材供給面では、カリキュラム等で課題があることも事実だ。

一方、憧れや羨望もあってか、海外の大学、特にハーバードやスタンフォード関連の書籍は大ブームとなり、今もその流れは続いている。

最近の大学事情を知るうえで読んでおきたい書籍は、大きくは以下に大別される。

① 大学ランキング本

② 日本の大学事情解説本

③ 海外の大学事情解説本

①については、朝日新聞出版が毎年刊行している「大学ランキング」を見ておくとよい。また主要ビジネス誌(週刊ダイヤモンド、日経ビジネス、週刊東洋経済、週刊エコノミスト)の大学ランキング特集にはぜひ注目しておきたい。(例:週刊東洋経済増刊、2015年5月27日号:本当に強い大学2015)。

②では、日本の大学の何が課題なのかを把握することをお勧めしておく。

③からは、逆に海外の大学の何が評価されているのかを見ておくとよいだろう。求めるべき人材像を考えるうえで、よいヒントになる。

次号は、「話し方」をテーマに良書を紹介する予定だ。乞うご期待。

1『大学ランキング2016』朝日新聞出版/ 2100円+税/ 2015年4月

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