J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2015年04月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第25回 「集中力」を鍛えて強化する

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池 健司(きくち けんじ)氏
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。
E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

本連載も3年目に突入した。ひとえに読者の皆様のお陰であり、この場を借りて御礼申し上げたい。今後も書籍というフィルターを通してビジネストレンドを紹介していくので、ご期待いただきたい。

さて、今回のテーマは、「集中力」である。どんな仕事においても集中力は極めて重要な要素だ。短い時間で成果を上げるにはもちろんのこと、的確な判断のためにも欠かせない。

組織において高い成果を上げている人材をよく観察してみると、共通項として集中力の高さが挙げられるはずだ。集中モードに入ってしまうと、話しかけづらい雰囲気を醸し出しながら仕事に取り組む社員、重要度の高い業務において、いわゆる“ゾーンに入った状態”(究極の集中状態)を保ち続けることができる社員など、身近にも集中力をコントロールできる人が存在するのではないだろうか。

しかし、皆さんもご経験があると思うが、集中力を持続することは容易ではない。私自身もかなり苦労してきた。生まれ持った性格なのか、(はたまた遺伝なのか知る由もないが)集中力のなさに悩んでいたことがある。

そんな私に救いの手(?)を差し伸べたのは、プロ棋士の羽生善治名人をはじめとする、集中の達人たちの著書であった。常に何手も先を読むその研ぎすまされた感覚と冷静さ、そして集中力はいったいどこから湧いてくるのか、考え方をずいぶんと学ばせていただいた。「なるほど、そう考えるのか」「そうか、その手があったか」と感嘆すると同時に、集中力はトレーニングで鍛えることができると実感できたことに、今でも感謝している。

では、最近の集中力関連書籍を整理しておこう。著者の観点では概ね、以下の4パターンに分けられる。

①特に集中力を要するプロフェッショナルによる著書

②スポーツ選手や関係者による著書

③脳科学者や医師による指南書

④ビジネスパーソンによる著書

①は、羽生名人の書籍はもちろんのこと、チェスの世界王者に君臨していたガルリ・カスパロフ『決定力を鍛える』(NHK出版)がお勧め。②はスポーツドクターやプロ野球のイチロー選手、プロサッカーの三浦知良選手関連の著書に注目。③は脳科学への関心の高まりと共に、今後も増加していく分野であることを知っておきたい。④にはグレッグ・マキューン『エッセンシャル思考』(かんき出版)を必読書として挙げておく。

ベテラン社会人といえる私だが、今でも、集中力を鍛えることは永遠のテーマである。常に、ここぞ、という時に究極の集中力を発揮できるようなビジネスパーソンでありたいものである。

次号では、もはや欠かせないトレンドとなった、コミックやマンガでビジネスを学ぶことの重要性について取り上げる。乞うご期待。

1『大局観』羽生善治著/KADOKAWA角川書店/800円+税/2011年2月

羽生氏の著書は集中力について考えるうえで大いに参考になる。本書では、羽生氏流の集中力を高めるトレーニング方法が明らかにされている。『決断力』と併せて読んでおきたい。

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