J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2012年04月号

組織事例 横浜商科大学 スマートメディアが結ぶ学生と教員の新しい関係

他の大学に先駆けて、“全員がスマートフォンを持っている”環境をつくった横浜商科大学。モバイル・ソーシャルメディアは、学生たちと教員をどう変えたのだろうか。

小濱 哲 氏
商学部 貿易・観光学科 教授
柳田 義継 氏
商学部 経営情報学科 准教授

横浜商科大学
1968年に開学した私立大学。神奈川県横浜市の鶴見区と緑区にキャンパスを持ち、商学、貿易・観光、経営情報の3学科がある。学生数1400名(2011年5月現在)。

[取材・文] = 中山 景 [写真] = 中山 景、横浜商科大学提供

モバイルツールの共有で学びの場所と時間が拡大

2010 年、日本の大学で唯一、全学生・全教員にiPhoneを配布した横浜商科大学。導入の提案者である小濱哲教授は、その狙いはコミュニケーションの活性化にあったと語る。「学生同士、あるいは学生と教員がもっと密に接する場ができて、キャンパスを楽しいものにしたいと思ったのがきっかけです。コミュニケーションはface to faceが基本ですが、バーチャルでさらに補うことができると考えました」(小濱氏)

iPhoneは学生たちのコミュニケーションの場をネットやソーシャルメディアへと広げた。ゼミで、サークルで、mixi やFacebook 内にコミュニティをつくって連絡を取り合うようになったのである。

ソーシャルメディアの活用方法を講義で教えている柳田義継准教授は、積極的にコミュニケートするようになった学生の変化を実感している。「 mixiにゼミのコミュニティを立ち上げて、掲示板での情報交換を始めたんです。iPhone でいつでもチェックしたり書き込んだりできますから、合宿の打ち合わせなどの議論も活発になったような気がします」

今ではFacebookにもコミュニティがあり、柳田氏も参加している。「講義の内容について学生同士が質問し合ったり、先輩が教えたりするなど、学習を補完するツールとしても活用されています。私に質問が来ることもありますし」(柳田氏)

時と場所を選ばない情報共有は学習の場の拡大にもつながった。講義の資料は教員の研究室のWebサイトにアップされ、学生がいつでもどこでも参照できる。講義中も学生の傍らにはiPhone があり、参考サイトなどを自由に閲覧可能だ。先端的なアプリケーションを利用した講義もあり、新しい技術に触れることを学生も楽しんでいる。「新しいツールを使うのは単純に楽しいですし、学習への敷居もグッと下がるようです。講義では質問を躊躇するような学生も、SNS でなら気軽に質問ができる。時にはくだらない質問もありますが(笑)、就職関連など真剣なものもある。それこそ学生と教員との距離が縮まった証拠だと思います」(小濱氏)

教育を提供する側に求められる姿勢

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