J.H.倶楽部

無断転載ならびに複製を禁じます。なお内容は取材・掲載当時の情報です。

月刊 人材教育 2012年04月号

Opinion Column 1 尊敬する“あの人”とつながり「学び方」を学べるソーシャルラーニング

ソーシャルメディアからどう学べるか。ひとつには、信用度の高い人が、情報をどう解釈しているのかを学ぶことが挙げられる。こうした“、優れた人の学び方が可視化される”サービスの背景にある考え方とは。先端的なラーニングサービスを開発するキャスタリアの山脇智志代表に聞いた。

山脇 智志 氏
キャスタリア 代表取締役社長
ニューヨークに留学後、現地企業でマーケティング/セールスディレクター等を経験した後、2000年にBusium Inc.を設立。2005年4月より本社移転で東京に移り、ネットでの音声コンテンツ販売事業の担当役員を経て同年退社、キャスタリア株式会社を設立した。

[取材・文・写真] = 中山 景

価値ある人とつながりネットワークを最適化

学びとは何かをワンフレーズで表現するなら、「ネットワークの質を最適化すること」といえる。これは米教育コンサルタント、ジェイ・クロスの言葉だが、ソーシャルラーニングの本質をまさにいい当てている。

ソーシャルラーニングは新しい概念のように思われるが、実はソーシャルな学び自体は非常に原始的な行為だ。要するに、誰かから情報を得ながら、それをまた他の誰かに伝えることなのである。それが今、TwitterやFacebookをはじめとしたSNS、そしてスマートフォンの普及に伴ってWeb上に拡大した。いつでも、誰とでもつながれるようになり、情報の受信と発信の選択肢は爆発的に増加している。

Webを介して、さまざまな人が、さまざまな情報を発信する環境下では、その中から自分の学びや成長に生かせる情報を選び取ることが重要であって、それは“、誰が”発信した情報であるかに大きく左右されることになる。

たとえば何かの情報を、ある人はすでにTwitterでつぶやいているが、ある人はその翌日になってつぶやく、という場合、前者とつながっていたほうが情報の速度で上回る。同じように、持っている情報の質の高さや面白さも人によってバラツキがあり、同じ情報でもその人なりに咀嚼したり洗練したりすることで価値が上がることもあるだろう。彼のいうことはためになる、彼女の情報は信頼できるというように、ソーシャルな場の情報は、極めて属人的なものなのだ。

だから、自分の学びにとって効果的なつながりをつくること、すなわち“ネットワークの質を最適化すること”がソーシャルラーニングの本質であるといえる。ネットワークを取捨選択するのだから、不要なつながり、あまり有益でないと思うつながりは遮断することもあり得るわけで、「先生の話が絶対」だとされるフォーマルな学びとは対照的である。

ただし、最適なネットワークを構築するためには、自らもそこに積極的に参加する必要がある。私の会社ではスタッフ全員がFacebookで情報を共有しているが、情報を見たら、何かアクションをしろといっている。少なくとも「いいね!」を押せと。何もしない傍観者はWeb空間においては「存在しない」のと同じなのであるから。

つまり、慶應義塾大学がいうところの「半学半教」の精神。学び合い教え合うことがソーシャルラーニングを実践するポイントだろう。

こちらはJ.H.倶楽部会員限定記事です。
ご入会後、続きをお読みいただけます。

残り:1,013文字

/

全文:2,026文字

【入会・年会費無料】

J.H.倶楽部は人事の仕事に役立つ特典が満載です!

  1. 総数2000本以上の人事の実務に役立つ記事(※)が閲覧可能
    ※専門誌『Learning Design』(旧『人材教育』)の記事
  2. 新サービス・お役立ち情報(調査報告書・ホワイトペーパーなど)の先行案内
  3. 会員限定セミナーへのご招待/講演動画・配布資料の閲覧
  4. 興味関心に沿った必読記事を、メールマガジンでお知らせ!