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JMAM 通信教育優秀企業賞 表彰企業事例報告 ケイテック ”自己啓発”で経営の変革を 人材面から推進する
電子機器の受託生産を中心に、
開発段階からの設計サービスや生産技術支援を伴う
ソリューションサービスで社会に貢献するケイテック。
以前から行っていた通信教育を活用した人材育成は、
ソリューション提供企業にふさわしい、
自主性を育む自己啓発を重点としている。
同社の取り組みについて、話を伺った。
今野 一郎氏 総務部総務課主任
ケイテック株式会社
1963年、東洋電子研究所として6石ポータブルラジオの
生産を開始。1969年に東北東洋通信株式会社に社名
変更。その後、1990年からはソニー中新田株式会社として
カーオーディオ等車載機器の生産を、2000年以降はソレ
クトロン・ジャパン中新田事業所として事業を展開。2005
年4月に会社分割によってケイテック株式会社設立。現
在は、電子機器の設計、試作、生産、サービス役務提供
全般に携わり、従来の受託生産企業の範疇を超えたソ
リューションを提供している。資本金1億円、売上高130億
円(2011年実績)、従業員数664名( 2012年9月1日現在)
取材・文・写真/井戸沼尚也
1年1講座にチャレンジ自主性を重視した取り組み
宮城県加美郡加美町に本社を構えるケイテック。社名の由来は“加美町(Kamimachi)から世界にテクノロジーを発信する”という思いだ。
総務部総務課課長の相澤尚氏は通信教育を活用した人材育成について、こう説明する。「 ソニー時代から、通信教育は導入していました。しかし、本格的に活用するようになったのは、2007年からです」
同社は、なぜ通信教育の活用法の見直しを行ったのか。
かつて、ソニー、ソレクトロンという大手の傘下にあった時代とは違いケイテックとして独立してからはどのような経営環境に置かれても自らの手で会社を切り盛りしていかなければならない。特に電子機器製造という先端技術を要するビジネスでは、環境が刻々と移り変わる。その中で、ケイテックとしての独自性を打ち出しながら、単なる受託生産企業ではなく、顧客の悩みを解消するソリューション提供企業への変革が求められていた。
このような状況下で制定された行動指針が、『SPEED, CHALLENGE,CREATIVE』。誰よりも迅速に行動し、情熱を持って挑戦し、創造的な発想で業務を遂行する─そうした人材が求められるようになった。当然、人材教育についても変えていく必要があった。
自己啓発という名のもとに、「やっているだけ」に形骸化してしまっていた通信教育について、1年に1講座の受講を奨励し、社内イントラやガイドブックで積極的に呼び掛けた(図表1)。
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