J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2013年04月号

ID designer Yoshikoが行く 第70回 伝統的な定年からリタイア! 最先端は“米国軍隊モデル”

寺田 佳子 氏(てらだ・よしこ)
ジェイ・キャスト執行役員、IDコンサルティング代表取締役、日本イーラーニングコンソーシアム理事、IT人材育成事業者協議会理事、eLP(eラーニングプロフェッショナル)研修委員会委員長、熊本大学大学院教授システム学講師、JICA‒NET ID Seminar講師、ASTD(米国人材開発機構)会員。著書に『学ぶ気・やる気を育てる技術』(日本能率協会マネジメントセンター)など。http://instructionaldesign.blog97.fc2.com/

辞めたい時が“適齢期”リタイアは何度もある

ふり返ってみれば、かつて「リタイア」という言葉には、少々センチメンタルな響きがあった。会社ひと筋ン十年、懸命に闘い続けてきた企業戦士が定年を迎え、部下からの花束と、万感の想いを胸に、ねぎらいの拍手に送られて、会社を後にする……。その後に待っている人生がどうかはさておき、一抹の寂しさと大きな達成感に満ちた、一大イベントだったことには違いない。ところが、最近はどうだ!教員の駆け込み退職、大手企業の早期退職募集、果ては『追い出し部屋』なるものも出現し、やたらバタバタとせちがらく、感傷に浸る余裕もない。今やローマ法王だって突如「辞めたい!」と宣言するのである。この1年、会社をリタイアした友人を思い出しても、定年でという理由はほぼ皆無。アラサ―のA子は会社を立ち上げるために、アラフォーのB子は田舎暮らしのために、アラフィフのC子は介護のために、そしてアラシクスのD子は復興支援の仕事に集中するために、それぞれリタイアした。欧米の人材育成の世界を見わたしても、「Let’s retire traditionalretirement!(伝統的なリタイアなんて、もうやめだ!)」なんてセミナーが花盛り。専門誌でも、「年金暮らしでゴルフコース付きの家に住むとか、冬はスペインで過ごすのが夢、なんて引きこもり型リタイア・プランは前世紀の遺物。Let’s work onstylish retirement!(カッコいいリタイアに挑戦しようぜ!」と威勢がいい。企業はこぞって定年を延長し、67才定年がさらに伸びる動きもある。『リタイア適齢期』は人それぞれ65であろうと75であろうと、いや95であろうと、働く意欲と健康があれば、豊かな経験をもとにもっとキラキラ輝きたまえ、というのである。「輝きたまえ」といわれてもねぇ、と躊躇すると、米国のリタイア・セミナーで示されたのが軍隊モデル。つまり、前線を走り回るのが厳しくなったら「第1のリタイア適齢期」後進の指導にシフトするが、軍隊に閉塞感を感じたら「第2のリタイア適齢期」。そして、軍での経験を活かして民間企業や公共機関で幅広く仕事をして、「第3のリタイア適齢期」を迎える。その次は、「稼ぐ」ことより「貢献する」ことで人生をもっとエンジョイしたまえ、というのだ。『リタイア適齢期』は一生に一度ではない、結婚同様、「したい時」「気分が盛り上がった時」が適齢期、ダメならさっさと諦めて次のチャンスを狙え、ですと。では日本の「リタイア教育」はどうなのか。退職金の計算でいっぱいいっぱい、なのかしらんとちょっと心配だが……。

高齢社会“先進国”日本の最先端リタイア・モデル

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