J.H.倶楽部

無断転載ならびに複製を禁じます。なお内容は取材・掲載当時の情報です。

月刊 人材教育 2013年09月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第6回 今学ばずしていつ学ぶ?統計学!

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池 健司(きくち けんじ)氏
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL:http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

空前の(?)統計学ブームが到来している。リアル書店の店頭を観察すると、随分と「統計学」に関するビジネス書が増えたものだと感心する。電子書籍においても、ビジネス関連で売れ続けているのが、西内啓氏の『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)。氏は同書で、「あらゆる学問のなかで統計学が最強である」と断言し、その有効性を具体的に述べている。統計学は古くからビジネスシーンにおいてもその重要性が説かれてきたが、それが今ブレイクした格好だ。ちなみに統計学と聞き、皆様は何を連想されるだろうか。「多変量解析」「アンケート調査」「テキストマイニング」̶̶総じて「何か難しそう……」というイメージがあるかもしれない。理屈では重要性がわかっていても、(理系の方はともかく)文系の方はちょっと敬遠してしまう、というのが正直なところではないだろうか。書店で統計学の本を手に取り、購入を悩んでいる(?)人々を見ていると、そのように感じる。かく言う私も学生時代は典型的な文系人間であり、正直とっつきにくい印象を拭えなかった。しかし、社会人になり「統計学」に触れるようになると、その深さと面白さにどんどん引き込まれていった。社会人歴23年を数える今となっては、自信を持って断言できる。「統計学」は学んでおくべきである!と。統計学の基本をマスターすることは「必要条件」、いや「必須条件」に変わりつつある。統計手法によって解決できる課題は多い。自身の事業企画書や提案書の背景データ1つとっても、一定の統計データを読み解き、分析できるスキルがあれば説得力のあるデータを自身で作成することができ、問題解決は早い。経営型人事を志向する組織にとっては、現在の社員のスキル向上は当然として、新入社員においても入社時研修で統計学を取り入れてほしいと願う。ビッグデータをビジネスに活かすというのが最近の流れであるが、ビッグデータブームが統計学ブームに火をつけたのは間違いない。「自社や世の中に出回っている大量のデータを分析し、そこから本質や次なる事業のヒントを読み取る」今、企業や公的機関がさまざまなトライを行っている。これを実践するためには、統計学を学んでおく必要があるのだ。これまで敬遠してきた方は、いきなり学術書から入るのではなく、読みやすい基本書から馴染んでいき、ある程度、統計の知見がある方はビジネスに活かすための応用書を読み続けてほしい。「統計学、ふーん……」と、何となくやり過ごせる時代は終了した。真剣に学び始めるなら今がチャンスである。さて、次号は統計学と並んで今学ばなくてはならない「経営学」を取り上げる。乞うご期待!

1.『統計学が最強の学問である』

西内啓著/ダイヤモンド社/1,680円/2013年1月統計学ブームの火付け役となった1冊。ぜひ読んでおきたい。特に第6章の「統計家たちの仁義なき戦い」がお薦めである。

2.『仕事に役立つ統計学の教え』

斎藤広達著/日経BP社/1,470円/2013年4月統計学をこれから学ぶという方にお薦め。「ビジネスの結果は99%統計的に決まる」という副題も興味深い。

3.『「それ、根拠あるの?」と言わせないデータ・統計分析ができる本』

こちらはJ.H.倶楽部会員限定記事です。
ご入会後、続きをお読みいただけます。

残り:1,122文字

/

全文:2,243文字

【入会・年会費無料】

J.H.倶楽部は人事の仕事に役立つ特典が満載です!

  1. 総数2000本以上の人事の実務に役立つ記事(※)が閲覧可能
    ※専門誌『Learning Design』(旧『人材教育』)の記事
  2. 新サービス・お役立ち情報(調査報告書・ホワイトペーパーなど)の先行案内
  3. 会員限定セミナーへのご招待/講演動画・配布資料の閲覧
  4. 興味関心に沿った必読記事を、メールマガジンでお知らせ!