J.H.倶楽部

無断転載ならびに複製を禁じます。なお内容は取材・掲載当時の情報です。

月刊 人材教育 2013年10月号

ワンワード論語 第14回 「行」

人間社会において、あなたへの「信」―― 信用や信頼を得るもとは、「行」――あなたが実際に何を実行したのか、によって判断されます。

青柳 浩明(あおやぎ ひろあき)氏
安岡活学塾専任講師、(財)岩崎育英文化財団勤務。幼少から40年論語を学びSE、PM、経営企画他、多くのビジネス現場で実践を積む。ビジネス論語の伝播活動として企業等で講演等を実施する。ビジネス論語スクール主宰。日本経営品質賞審査員他。

[イラスト] = 秋葉 あきこ

前回のワード「言」(発言)とペアになるのが「行」、行動・実践で、この2つのバランスが非常に重要です。「言」=「行」ならば、有言実行の人と呼ばれ、信用を得られます。「言」<「行」ならば、不言実行の人と呼ばれ、より深い信用を得られます。なんとか避けたいのが、「言」>「行」。これは迷惑度に応じて、お調子もの、嘘つき等と評され、あなたへの信用を大きく損ねます。「言」よりも「行」の量を多くすることが、人間関係において肝要なのです。そこで今回は、どうすれば「行」のほうを増やせるかを学んでいきましょう。

●頭をフル回転させる

今月の論語1は「訥言敏行」という四字熟語の出典となった教えです。大切なキーワードは「敏」。「每」(草がどんどん生える)+「攴」(強制的に動かす)」で構成され、休まず、どんどん動くことを示します。何を動かすのでしょうか。“頭”です。機敏や敏捷と聞くと、体の動きの速さをイメージしますが、頭がフル回転した結果、反射神経が高度に反応するからこそ、速く体が動くのです。たとえば、上司やお客様から一見大変そうに思える仕事を依頼された直後、あなたは最初に何を考え、どう振る舞っているでしょうか。“どうして私なのだろう”“とても無理だ”などとネガティブな思いに陥り、その思いをつい発言していませんか。確かに客観的に見て、大変そうな仕事はあります。とはいえ、まだ着手もしておらず、熟考すらしていない段階で、できない・やりたくないといった決定を下していいのでしょうか。『論語』の教えの貴さの一つは、当たり前のように思える教えの存在によって、当たり前だけれども現実にはほとんどできていないと認識させられることにあります。大変で、面倒に思える仕事の場合、自己防衛のためにネガティブな反応をして、避けようとする人が本当に多いのですが、これでは進歩・発展はありません。そこで孔子は説きます。まずは「言を訥にする」――ネガティブな思いが心に生じてもすぐに言葉にはせず、心の内に留めよう。そして、「行に敏」――“どうすれば実行・達成できるか”と、必要なことや問題・障害を洗い出すことにこそ、頭をフル回転させようと。

こちらはJ.H.倶楽部会員限定記事です。
ご入会後、続きをお読みいただけます。

残り:816文字

/

全文:1,631文字

【入会・年会費無料】

J.H.倶楽部は人事の仕事に役立つ特典が満載です!

  1. 総数2000本以上の人事の実務に役立つ記事(※)が閲覧可能
    ※専門誌『Learning Design』(旧『人材教育』)の記事
  2. 新サービス・お役立ち情報(調査報告書・ホワイトペーパーなど)の先行案内
  3. 会員限定セミナーへのご招待/講演動画・配布資料の閲覧
  4. 興味関心に沿った必読記事を、メールマガジンでお知らせ!