Vol.10 ツナグ!HR若手研究者の輪 シン ハヨン氏 京都産業大学 経営学部 准教授
シン ハヨン氏
次世代のHR分野を担う若手研究者たち。
研究者を志したきっかけ、現在の関心事、そして研究の先に見据えるのはどんな社会なのだろう。
インタビューを通して、研究者たちのアタマのなかを少しのぞいてみよう。
[取材・文]=稲垣 飛カ里 [写真]=行友重治
「誰かの役に立ちたい」という思いはどのように生まれるか
―― 研究内容をご紹介ください。
シンハヨン氏(以下、敬称略)
組織行動論分野を専門としており、従業員の動機づけや労働意欲、成員間の協力・非協力行動について研究しています。最近は主に仕事における動機づけのひとつである「プロソーシャル(向社会的)モチベーション」を研究しています。たとえば、仕事に励む理由は人それぞれですが、なかには「お客様のためになりたい」「チームメンバーの役に立ちたい」、広くは「社会に貢献したい」など、「他者のため」に働くことへ意欲を抱く人もいます。
プロソーシャルモチベーションは、このような「自分の仕事を通じて、誰かの役に立ちたい」という意欲のことを指します。こういった意欲はどのように育まれ、発揮され、他者や組織にどのような影響を与えるのかについて研究しています。