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Learning Design 2019年11月刊

おわりに 採用、適材適所、組織活性化、育成…… 目的を明確に、 自社に合ったデータ活用を進める

データを活用する企業の事例

社員に関する情報通で、まるで生き字引のような人事メンバーや役員陣が中心となり、勘と経験で社員の異動や抜擢を決定する。そんな人事は、現在でもそれほど珍しいことではない。

だが、今は組織に“才能を埋もれさせておく”余裕のある時代ではないだろう。グローバルを含めた人材獲得競争が激化するなか、人材の課題をマンパワーだけで解決するのは、不可能だ。適切な情報を収集し、採用、異動配置、組織活性化、育成など様々なフェーズでデータを活用することで、より組織の競争力を高めることが可能になる。

本特集では、データを活用した人事施策を展開する7社の企業事例を取り上げた。簡単に振り返ってみたい。

❶データ分析で仮説を立て独自のシステムを構築

世に先駆けて人事分野におけるデータ活用の重要性を認識し、独自の分析を進めていた企業のひとつが日立製作所(CASE1)である。同社は、社内外で調査を行い、健康を意識している人は生産性が高いという「『生産性向上の意識』のモデル」と、「『配置配属のフィット感』のモデル」を確立。調査によって得られたデータやAIを使った分析結果を生かしたシステムを製作し、各種サーベイとともに育成・組織開発やリテンション等、様々な分野で活用している。

セプテーニ・ホールディングス(CASE2)は、20年以上前から集めていた360度評価などのデータを活用し、『人材育成の方程式』< G(成長)= P(個性)× E(環境)[T(チーム)+ W(仕事)]>を見いだした。その考え方に基づき開発したAI 型人事システムを、人材の採用から組織への適応、異動・配置や育成まで様々なフェーズで活用している。

また、リコージャパン(CASE 4)も、各種データの統計的分析を重要視。ES 調査や360度評価を通じて論理的・客観的な結論を導き出す科学的人事とHR テクノロジーの導入を進め、コミュニケーションAIといった独自のテクノロジーも活用しながら様々な分野に展開する。

❷目的を明確化しタレントマネジメントシステムを導入

まずは“人材の見える化”を行い、適材適所に配置を行うという明確な目的のもと、外販のタレントマネジメントシステムを導入したのが、ヒロテック(CASE 3)だ。あらゆる角度から人材を見える化することで、埋もれた人材を発掘し、整合性のある配置や抜擢、教育研修などにつなげている。社員の“納得感”や“やりがい”を大切に、活躍できる環境の提供に役立てている。

サトーホールディングス(CASE6)も、現場力を発揮できる人材育成のため、タレントマネジメントシステムを導入。「自己申告」や「360度評価」なども一元化することで、社員に身近に活用してもらえるシステム運用に成功している。

❸現場と連携しながら課題を抽出協力体制でデータ分析・活用を進める

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