J.H.倶楽部

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Learning Design 2019年05月刊

続 書籍に学ぶ ビジネストレンド 第6回 「令和」時代に突入 ビジネスモデルはどう変化するか

経営や人事を担う人材にとって、ビジネストレンドの把握は欠かせない。
1日1冊の読書を20年以上続ける読書のプロが、ビジネスを読みとく書籍を紹介する。

菊池健司(きくち けんじ)氏 日本能率協会総合研究所 MDB事業部 コンサルティングサービス部 部長
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データバンク(MDB)所属(URL:http://mdb.jmar.co.jp/)。情報収集手法に関する個別企業・団体へのアドバイスを行ったり、セミナー講師としても活躍。モットーは「1日1冊」「週末精読」。

堺屋太一氏の洞察力に学ぶ

日本を代表する作家である堺屋太一氏が2019年2月にお亡くなりになった。心よりご冥福をお祈りしたい。堺屋氏といえば、かつては経済企画庁長官を務め、大阪万博の企画や「団塊の世代」というビジネスキーワードを生み出した方としてもよく知られている。

今回の訃報を受けて、『平成三十年 上・下巻』(朝日文庫/2004年初版)を読み直し、あらためて、その素晴らしいとしか言いようのない未来探索力と洞察力に感服させられた。報道によると、生前は「このまま何もしないと日本は世界で50位、60位程度のランキングの国家になってしまう」と危惧されていたそうだ。このコメントを真摯に受け止め、平成に代わる「令和」の時代を乗り越えていきたいものである。

さて、新時代を迎えるにあたり、注目すべきポイントはいくつもある。今回は、そのなかのひとつ「ビジネスモデルの転換」について触れたいと思う。

観光ビジネスにより産業構造が変化

2030年には、市場規模において「観光ビジネス」が「自動車ビジネス」を凌駕する―。そう歴史的な転換点を迎えることが予想されている。自動運転による世のなかの変化も劇的に違いないが、ふと冷静に考えると世界最大市場に成長する観光ビジネスには、どの企業も注目せざるを得なくなるだろう。

まだ10年以上先の話と思われるかもしれないが、10年というのはおそらくあっという間である。こうした大きな流れを背景に、既存の産業構造が大きく変わっていく。これからの時代はビジネスモデルの変化と異業種間の合併や連携が相当進んでいく予感がしてならない。

こうした流れを読みとくために押さえておきたい書籍について分類しておこう。
① 今後の観光ビジネスに関連する書籍
② 今後の自動車ビジネスに関連する書籍
③ 論客によるビジネス予測関連本

①については、海外著者も含めた専門家の意見にぜひ耳を傾けておきたい。②は前号でも紹介した『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(日経BP 社)は必読。③はすでにベストセラーとなっているが、次ページでも紹介しているジム・ロジャーズ氏の『お金の流れで読む日本と世界の未来』がお勧めだ。

次号では、「これから不足する人材とビジネスチャンス」と題して、お届けする予定である。乞うご期待。

お金の流れで読む日本と世界の未来世界的投資家は予見する

ジム・ロジャーズ著/ PHP研究所/2019年1月/920円+税

世界三大投資家の1人であるジム・ロジャーズ氏が初めて日本のこれからをメーンに語った貴重な内容。本書で語られている、日本で成長の余地があるいくつかのビジネスについて、覚えておくとよい。

変革のテクノロジー最新技術の本質理解と経営戦略

日本総合研究所通信メディア・ハイテク戦略クラスター著/ JMAM/2018年12月/2,000円+税

過去のテクノロジーとこれからのテクノロジーの両面から、経営戦略にどう生かすかという考え方が学べる1冊。もっとも精度の高い未来予測はテクノロジーの予測だといわれる時代、ぜひ読んでおきたい。

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