J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2017年11月号

社労士が斬る イマドキお悩み相談 第32回 “ 自転車通勤” の現状

働く人の価値観の多様化から「働き方」も変化し、現場の管理職の悩みも“イマドキ”なものになってきています。
そんなイマドキな悩みの解決方法を、社労士の藤原先生が紹介します。


藤原英理(ふじわら えり)氏
あおば社会保険労務士法人代表。東京大学大学院修了後、大手製薬会社で研究職に従事。93 ~97年米国在住。帰国後、2000年大手証券会社に入社。社会保険労務士、CFPの資格取得。03年に独立、04年から現職。

[文] = 柳本友幸 [イラスト] = 秋葉 あきこ

第32回 “ 自転車通勤” の現状

健康志向や職住近接への希望の高まりから、ここ数年で自転車で通勤する従業員が増えている。ところが最近、自転車への警察の取り締まりが厳しくなっていると聞く。電車通勤の人が最寄駅まで自転車で移動しているケースもあり、通勤に自転車を利用している人は予想以上に多いのかもしれない。会社として規制や指導が必要だろうか。

自転車通勤・通学の現状

従業員の自転車通勤については、以前もこの連載で取り上げました(2014 年2 月号「管理職のもやもや」)。当時も、健康志向とエコ意識の高まり、そして電動アシスト自転車の普及などから、自転車通勤がちょっとしたブームになった時期でしたが、まだ法制度や交通事情が追いついていない状況でした。その後数年経って、自転車による交通事故や危険運転の問題などもあり、道路交通法が改正され、自転車通勤を取り巻く状況も変わってきました。現状はどうなっているのでしょうか。

日本の1人当たりの自転車保有台数は0.67 台、通勤・通学に自転車のみ利用している人の割合は13%となっており、そのどちらの数字も国際的に見て高い水準にあります。また、自転車の販売台数は過去10 年間で伸びており、自転車を通勤・通学の足として活用する人は、さらに増えるだろうと予想されます。

しかしながら、同じ10 年間で自転車対歩行者の事故件数は3割増となっているうえに、自転車乗用中の死亡事故発生率が国際的に見て高い傾向にあり、安全面での問題が指摘されています※。

※データは全て「第1回安全で快適な自転車利用環境創出の促進に関する検討委員会」資料によるhttps://www.npa.go.jp/koutsuu/kisei/bicycle/kentoiinkai/01/01jitensha_05siryou02.pdf

規制の強化が進む

こうした背景を踏まえ、2015 年に道路交通法が一部改正され、自転車の安全運転講習制度が導入されました。

具体的には、信号無視、歩行者用道路徐行違反(自転車は歩道では徐行の義務があります)、酒酔い運転、安全運転義務違反(スマホを見ながらの運転や無灯火などが事故の原因となった場合)といった14 の義務違反が定義されており、14 歳以上でこれらの義務違反が3年以内に2回以上あった場合、警察が開催する安全運転講習を受講することが義務づけられました。また、自転車保険の加入とヘルメットの着用を義務化する条例を制定する自治体も増えてきています。

事故件数が増加している以上、法整備が進み、このような規制が強化されるのはやむを得ないことと言えます。

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