J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2017年05月号

おわりに “痛い”ところに気づかせつつ どんどん仕事がしたくなる環境を

40 代は、今後自分が組織内でどのようなキャリアを踏んでいきそうか、気になる時期だ。上昇志向を持つ人が「自分は管理職にはなれなさそうだ」と思えば、やる気は下がる。しかし、ポストは全員にはない。どうしたら、やる気を維持して、底力を出して働き続けてもらえるだろうか。本特集ではそのヒントと、「40 代」をあらゆる角度で知ることに注力した。

働かない人が生まれる理由

『人事のプロが教える 働かないオジサンになる人、ならない人』等の著書を持つOPINION1の楠木新氏は、「働かないオジサン」のような、やる気を落としてしまう人は、日本の人事の仕組みから構造的に生み出されていることを指摘。そして個人には、会社の中での価値観とは別の「もう一人の自分」を持つことを、また企業には、複数のキャリアの選択肢を用意することや職種別採用の導入、そしてさらなる個別対応を検討すべきだと提言した。

OPINION2の髙山緑氏は、40 代が、発達心理学の観点でどういう世代かを述べた。40 代は、応用的な知能がまだまだ維持され、人生を左右する知恵も豊かになっている最中であること。そして“人格”的には、さらに成熟するための山場を迎える時期であるという。こうした能力的視点からも、40代には自分に限界を設けず頑張ってもらいたいと思わされる。

40 代は身体的にも変化が現れる時期だが、医学博士の有馬牧子氏は、男女の更年期症状について説明(SpecialColumn)。社員が怒りっぽくなったり、月に数日休むようになったりしたら、もしかしたらホルモン分泌のせいなのかもしれない。こうした知識を周囲が持っておくことも、40 代の支援やマネジメントに役に立つ(心身の変化については前ページ囲みも参照)。

底力は意識変革から

先行企業の取り組みを振り返れば、三井住友海上火災保険(CASE2)は、人生のハーフタイムである「43 歳」時にキャリア研修を行っている。できる限りいろいろな立場や仕事の人を混ぜ、仕事上の利害関係のない人同士をグループにするなど、細やかな工夫が光る。今後のキャリアをまとめるワークでは、「きれいなシート」は作らせない。そもそも2~3時間で終わるものではないはずだと伝え、研修後も自身や人生と向き合う勇気や、考え抜く姿勢が大事であることを伝えている。

トヨタファイナンス(CASE1)は、2012年~ 15 年にかけて、40 代・50 代社員本人のみならず、上司や役員までを巻き込む取り組みを行っていた。本人向けの2 日間ワークショップを行ったのちも、職場で「行動を変えられない壁」は何で、どうしたら超えることができるのかについて、上司と本人で話をしてもらい、その後、上司と合同でフォロー・ワークショップを行うというものだ。

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