J.H.倶楽部

無断転載ならびに複製を禁じます。なお内容は取材・掲載当時の情報です。

月刊 人材教育 2017年05月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第50回 知っておきたいこれからの「マネジメント」トレンド

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池健司(きくち けんじ)氏 日本能率協会総合研究所 MDB事業部 コンサルティングサービス部 部長

日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。
E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

次世代経営幹部の育成において、「マネジメント力の向上」は、今も昔も変わらない大きな課題である。また、昨今特に注目されている「生産性」の議論においても、組織マネジメントが注目されている。2017年6月には内閣府経済社会総合研究所が実施する「第1回 組織マネジメントに関する調査」※の結果が公表されるので、本誌読者にはぜひ注目しておいていただきたい。

書籍トレンドからも当然「マネジメント」への注目度合いをうかがい知ることができる。2009年に発刊された岩崎夏海氏の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(ダイヤモンド社)は300万部に迫ろうかという驚異のベストセラーとなった。2001年発刊の『マネジメント<エッセンシャル版>』は2017年になっても売れ続け、ロングセラーとなっている。この現象からも時代や世代、立場を超えて「マネジメント」が注目されていることがよく分かる。

私は、過去の名作マネジメント本はビジネスコミック化されるものも含め、再び注目されていくと考える。その候補となるのが、日本や海外の有力な経営者が愛してやまない名著の数々だろう。『アメリカCEOのベストビジネス書100』(講談社、2009年)、『新世代CEO の本棚』(文藝春秋、2016年)、『私をリーダーに導いた250 冊』(朝日新聞出版、2016年)といった書籍に大きなヒントが隠されている。

世界情勢の不安もあり、先読みが難しい時代である。そうした時期には必ず「原点回帰」の流れが生まれる。最新の書籍を紹介できるよう努めているが、名著の復活トレンドとそれが意味するところは人事担当者の皆様と共有しておきたい。

ここで人事担当者が今後注目すべき、マネジメント関連書籍を分類してみよう。

①名著の復活本

②規律のとれた組織関係者による本

③海外著者によるマネジメント本

④日本の有力経営者関連本

①は前述の通り、大きなトレンドとなるだろう。最近では1983年に書かれた『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』(次ページ参照)が復刊された。本書が再び注目される背景を読み解いておきたい。

②はアメリカ軍隊関連の組織本に注目している。

③はマネジメント研究が進んでいることもあり、新たな発見や視点を有する本の登場が期待される。

④は掘り出し物を含め、実は数多い。今後も折に触れ、紹介していく予定だ。

「原点回帰」と「新たな知見」。これからのマネジメントを語るうえで欠かせない両輪である。日本企業の競争力がさまざまな指標で問われているが、「マネジメント力」が大きな推進力となることを改めて確認しておきたい。

次号では、当面注目される「IoT」について取り上げる。乞うご期待。

※http://www.esri.go.jp/jp/prj/current_research/service/manage/menu_manage.html

1『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』 アンドリュー・S・グローブ著/日経BP社/2017年1月/1800円+税

こちらはJ.H.倶楽部会員限定記事です。
ご入会後、続きをお読みいただけます。

残り:1,386文字

/

全文:2,772文字

【入会・年会費無料】

J.H.倶楽部は人事の仕事に役立つ特典が満載です!

  1. 総数2000本以上の人事の実務に役立つ記事(※)が閲覧可能
    ※専門誌『Learning Design』(旧『人材教育』)の記事
  2. 新サービス・お役立ち情報(調査報告書・ホワイトペーパーなど)の先行案内
  3. 会員限定セミナーへのご招待/講演動画・配布資料の閲覧
  4. 興味関心に沿った必読記事を、メールマガジンでお知らせ!