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月刊 人材教育 2016年11月号

人事の職場拝見! 第69回 ソラスト 「働き続ける価値」を見える化 対話と認定制度で意欲をアップ

医療・介護・保育サービスのソラストでは、キャリアセンター開設を機に一貫した育成施策を確立。
早期離職を防ぎ、キャリアの積み重ねを実感できる制度づくりに力を注ぐ。


あしたを元気に
ソラスト
■会社データ
設立:1965年
従業員数:2万5609名(2016年6月30日現在)
事業内容:医療関連、介護、保育、教育など

■部門データ
人事総務本部人事部:28名/キャリアセンター人材開発課:10名
職務内容:採用、組織開発、労務など/医療・介護・保育現場の人材開発業務

[取材・文・写真]=田邉泰子

全社的な教育の体系化を

医療事務の受託業務や介護サービスを展開するソラスト。従業員約2 万6000 人のうち、約2 万4000 人が病院や介護施設などで働く現場スタッフである。以前は人材育成については各事業部の方針に従い、それぞれの拠点やブロックに任せていた。

「しかしサービスには、人材の質がダイレクトに影響します。全社的な教育の体系化が必要でした」と、人事総務本部人事部長兼人事課長の中村武志氏は語る。

そこで同社は、2014 年にキャリアセンターを開設した。全社共通の育成プログラムの提供と、長期キャリアを支援する組織として機能する。

入社初期に対話を習慣づける

医療や介護の仕事はハードな印象がある。慢性的な人材不足は業界全体の課題だ。

「そこで、新入社員の早期離職を防ぎ、働き続けることがやりがいにつながるよう工夫しています」(キャリアセンター人材開発課課長 安西庸子氏)

新入社員については入社から3カ月間の初期段階のフォローを重視する。

「医療部門では入社時研修を経て現場に配属された入社1~3カ月のスタッフを対象にフォローアップ研修をします。ここで仕事の振り返りと共に、現場で感じた不安や課題を、みんなで話し合います」(安西氏)

とはいえ、仕事への意欲を左右するのは現場である。スタッフ同士が信頼し合い、気軽に話し合える関係を築くことが重要であることから、入社後1年間は、専用のコミュニケーションシートを用いて上司や先輩社員たちとこまめに面談する。シートには面談内容を記録し、対話の内容や頻度が後から一目で分かる仕組みとした。

「新入社員といっても社会人経験のある人が多いですし、現場も多忙なため、『もう1人で大丈夫』と早期に仕事を任せてしまいがちです。そうなると、孤立を招きかねません。意図的に“話し合う時間”を設け、悩みを抱え込まないようにしています。入社後まもなくから定期的に対話を続けることで、終了後も気軽に相談し合える関係を築けます」(キャリアセンター人材開発課課長代理 安東真氏)

対話の習慣はトラブルの早期解決につながり、組織活性化にも寄与する。またキャリアセンターでは医療部門で始めたコミュニケーションシートの内容を分析し、育成施策に活用する予定だという。

認定制度でスキルを見える化

現場スタッフたちは、それぞれの専門性を活かしながら、顧客満足の高いサービスの実現にいそしんでいる。その実力の証として始めたのがコンシュルジュ認定制度だ。

「医療と介護で仕組みは異なりますが、実務と接遇を質の高いレベルで実践できる社員を認定しています。取得には研修を受講し、試験に合格する必要があります」(安西氏)

コンシュルジュはスタッフの鑑となり、後輩の指導に当たる。介護部門では事業所内研修の講師を年2回務めることが必須だ。

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