J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2016年04月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第37回 注目したい「 読書術」

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池健司(きくち けんじ)氏
日本能率協会総合研究所 MDB事業部 第1情報サービス部 部長
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・
研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

本連載も4年目に突入した。これからも「書籍」を通じて、読者の皆様に旬の話題、そして今後の時代を読み解くうえで知っておきたいビジネストレンドをお届けしていく所存である。

さて今号では、原点回帰ともいうべき「読書術」について取り上げる。残念なことに時代の流れは、いわゆる「書籍離れ」である。出版科学研究所の調査によれば、2015年の紙書籍の推定販売額は1兆5220億円(前年比5.3%減)となり、1996年を境に長期下落傾向が続いている(ちなみに電子書籍の市場は成長基調にある)。

その一方で、時代のトレンドを鋭く反映する大型書店の店頭には、「読書術本」がずいぶんと増加したように私の目には映る。これは、読書の効果が軽んじられつつある昨今の風潮に対し、警鐘を鳴らす意味合いがあるのかもしれない。

日本、そして海外を代表する優秀な経営者は例外なく読書家である。今をときめく経営者の一人であるテスラモーターズCEOのイーロン・マスク氏は“読んで読んで読みまくる人物”であることもよく知られている。

人事担当者は読書術を身につけ、社員にも読書を推奨していく必要がある。社員のキャリア形成のために、次世代リーダー向け、入社前の新人向けといったステージ別の課題図書を与え、読書をさせることは必須にして良いと思う(ステージ別必読書は今後、本連載で取り上げる予定)。そうした取り組みが、物事を多面的に見る力を養う手助けになる。

最近、企業のマネジャークラスの方にお目にかかると、「自社社員の視野が広がらないことが課題」という悩みをよく吐露される。この解決の近道は、さまざまな分野の書籍を読んでおくことである。

ここで読書術関連書籍を整理しよう。

①経営者による読書術

優れた経営者がどのような読み方をしているのか、というのは参考になる。主要ビジネス雑誌で見られる「社長の読書術」「私を変えた1冊」といった記事は必読だ。

②経営コンサルタントによる読書術

このタイプの本が増えてきたことが、最近のトレンドなのだろう。次ページで紹介する山口周氏と三谷宏治氏の書籍は、いずれも強く推しておきたい。

③論客による読書術

佐藤優氏や池上彰氏のように、並外れた知識や知見を持つ著者が説く「学び方」は、注目すべき点が多い。

書籍離れが進んでいるが、私は書籍の有効性が見直され、市場が上向きに転じる可能性があると考えている。インターネットは素晴らしいが、仕事の課題を全て解決するにはまだまだ至らない。書籍をめくりながら思考を巡らせて、点と点をつなげていくという行程こそが、ビジネスパーソンの「基礎能力」を磨くためには必要だということを改めて強調しておきたい。

さて次号では、既に必須の教養となっている「哲学」を取り上げる。乞うご期待。

1『リーダーの本棚』日本経済新聞社編/日本経済新聞出版社/1600円+税/2016年2月

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