J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2015年02月号

TOPIC e-Learning Awards2014フォーラム レポート 大前研一氏が語る、オンライン学習の可能性

2014年も「e-Learning Awardsフォーラム」が3日間にわたり東京で開催され、日本e-Learning大賞の表彰式やeラーニングを取り巻く多種多様なテーマを取り上げた各種プログラム・セミナーが行われた。
本稿では、オンラインの特性を活かした大学の展開により厚生労働大臣賞を受賞したビジネス・ブレークスルー大学の事例として、学長の大前研一氏による基調講演の模様を紹介する。
開催日:2014 年11 月12 日~ 14 日
会 場:ソラシティ カンファレンスセンター(東京都千代田区)
主 催:e ラーニングアワードフォーラム実行委員会/フジサンケイビジネスアイ

大前研一(おおまえ けんいち)氏
1943 年福岡県生まれ。
マサチューセッツ工科大学(MIT)で工学博士号を取得。
1994 年までマッキンゼー・アンド・カンパニーで本社ディレクター、日本支社長、常務会メンバー、アジア太平洋地区会長などを歴任。主な著書に『日本の論点』(プレジデント社)などがある。カリフォルニア大学 ロサンゼルス校(UCLA)教授、ボンド大学客員教授。

取材・文/田邉泰子 写真/中原美穏子

11回目となる「日本e-Learning大賞」において、厚生労働大臣賞に選ばれたのが、大前氏が学長を務める「ビジネス・ブレークスルー大学」(以下、BBT大学)である。

文部科学省認可の大学でありながら、時間と場所の制約を受けないオンライン100%のカリキュラムを実現したこと、それにより社会人のキャリアアップと再教育の場の創出に大きく貢献したこと、さらにICTを活用した管理により、開学当時からドロップアウト率を大幅に下げたことなどが評価された。

今回の講演で大前氏は、BBT大学での事例を通じ、eラーニングならではの特性を活かした人材育成のあるべき姿を語った。

【基調講演】 育成の法則

経営コンサルタント ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長 ビジネス・ブレークスルー大学学長 大前研一 氏

「講義」と「議論」がセット

BBT大学は、2010年に開学した。以前より番組配信やビジネス・ブレークスルー大学大学院などでオンライン学習のノウハウを積み重ねてきた中で、100%オンラインの授業のみで経営学学士の取得が可能なカリキュラムを設計した。現在、経営学部に2つの学科を設置している。

BBT大学では動画による「講義」と「ディスカッション」の2つをセットにした展開が基本だ。

学生はまず、毎学期、履修登録した科目の「講義」を視聴する。動画はライブ配信ではなく、オンデマンド配信だ。学生はパソコンやタブレットで、自身のスケジュールに合わせて講義を視聴できる。講義の途中、ランダムに視聴状況を確認する仕組みがあるので、学生も緊張感を持って画面の前に向かう。

また、講義では学生たちに向け、「自分が○○の社長ならこの問題をどうする?」といった「正解のない課題」が提示される。そこで行われるのが、カリキュラムのもう1つの柱をなす「ディスカッション」だ。

学生や教員・スタッフたちは、「AirCampus®」という学習プラットフォーム上で意見を交換し合える。講義公開後、AirCampus®上に課題についてのスレッドが立ち、学生同士で議論する。それぞれのクラスは50人程度の定員を設けており、一部の人しか発言できないといったことは起こりにくい。それどころか、発言数なども評価の対象となるので、積極的ではない学生にはフォローを入れ、参加を促している。

eラーニングならではの利点

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