J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2015年01月号

ID designer Yoshikoが行く 第91回 HRの2015年を占う 3つのキーワードで語る夢の育成

寺田 佳子(てらだ・よしこ)氏
ジェイ・キャスト執行役員、IDコンサルティング代表取締役、日本イーラーニングコンソーシアム理事、IT人材育成事業者協議会理事、eLP(eラーニングプロフェッショナル)研修委員会委員長、熊本大学大学院教授システム学講師、JICA─NET Instructional Design Seminar講師、ASTD(米国人材開発機構)会員。著書に『IT時代の教育プロ養成戦略』(共著、東信堂)など。http://instructionaldesign.blog97.fc2.com/

反転学習(Flipped Learning)、eポートフォリオ、JMOOC……、さまざまなトレンドが注目を集めた2014年の人材教育業界だったが、さて2015年のキーワードはなんだろう?

「なんといっても『ホモ・ルーデンスのためのゲーミフィケーション』でしょ!」

と、きっぱり断言するのはソウル大学のチャン・リー教授である。

「このところ、学びを取り巻く状況は熾烈を極めているからね」とため息を漏らすのは、ますます厳しさを増す韓国の受験戦争、就職競争を憂いてのことだろうか。

「学びは本来、もっと楽しくエキサイティングなもののはず。学ぶ喜びを忘れては、大きな夢を描ける人材は育たないと思うよ」

教授の言う『ホモ・ルーデンス』とは「遊ぶ人」という意味。「人間は遊ぶ存在である」と主張した20 世紀最大の文化史家、ヨハン・ホイジンガの名著のタイトルである。その書の中でホイジンガは、「遊びの中から新しい文化は生まれる」「夢中になって遊ぶことで人は喜びや面白さといったモチベーションを喚起される」と書いている。ということは、遊びを楽しむ余裕がなければ、新しいアイデアも、面白さを創造するチカラも失われ、社会から躍動感が消えてしまうことになる。

だから、「ゲーム世代の心をつかむ新しい技術を駆使して、『遊ぶ人』の育成をめざそう」というのがリー教授の作戦らしい。新しいことを面白がって果敢に挑戦する『ホモ・ルーデンス』たちの育成は、日本にとっても喫緊の課題。「遊びをせんとや生まれけむ」(『梁塵秘抄』)をモットーに、行くっきゃないですね!

したたかな実務家であれ

いっぽう「『Scholar-Practitioner(アカデミックの世界でも一流、ビジネスの世界でも一目置かれるしたたかな実務家)』が注目を集める時代になるよ」と語るのは、上海でHRDコンサルタントとして活躍するピーター・ヒル氏だ。

中国のような巨大マーケットでは、単なるプラクティショナー(実務家)としてビジネスをしていたのでは、すぐに同じようなサービスやプロダクトが溢れ、埋もれてしまう。生き残るためには、常に一歩先を行くアイデアやシステムを創造できる能力、次世代のトレンドを先取りする嗅覚が求められる。

そのためには、ビジネスの成果や課題を、高度な専門知識と最新の研究環境で調査・分析し、研究データを基に新たな理論や仕組みを確立しなければならない。さらに、それをイノベーティブなビジネスとして実現できるようなオールマイティな人材が必要だ。

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