J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2012年04月号

連載 インストラクショナルデザイナーがゆく 第59回 思わず「いいね!」したくなる学びにつなげるには?

寺田 佳子(てらだ・よしこ)氏
ジェイ・キャスト執行役員、IDコンサルティング代表取締役、日本イーラーニングコンソーシアム理事、IT人材育成事業者協議会理事、eLP(eラーニングプロフェッショナル)研修委員会委員長、JICA情報通信技術分野課題支援委員、JICA─NET Instructional Design Seminar講師、ASTD(米国人材開発機構)会員。著書に『IT時代の教育プロ養成戦略』(共著、東信堂)など。http://instructionaldesign.blog97.fc2.com/

昨年暮れ、「今年のSMの女王は誰?」というつぶやきがTwitter上で『拡散』したことがあった。「SMの女王……」。

そこのアナタ! 網タイツ姿なんか想像しませんでした? 違いますって!

人材育成の世界でSMの女王といえば、ソーシャルメディアマーケティングのエキスパート、アン・ハンドリー@MarketingProfs、フェイスブックマーケティングのエキスパート、マリ・スミス@MariSmith、『リンクトインマーケティング』の著者のヴィヴカ・ローゼン@VivekavonRosenたちのこと(Forbs.com 2011年12月15日版ソーシャルメディアで世界に影響を与える女性トップ10)。

そう、ムチではなく、ソーシャルメディアを自由に操って、ビジネスに大きなインパクトを与えているソーシャルメディアの達人たちのことなのである。

女王様たちに限らず、ソーシャルビジネス、ソーシャルエンタプライズ、ソーシャルワークプレイス……と、とりあえず“ソーシャル”をつければ、新しい感じがする今日この頃。ラーニングの世界も例外ではない。

問題となるのは“使い方”

「職場での学びの70%は実際の業務を通じて身につくもの。上司のアドバイスや研修から学ぶものはわずか30 %」といわれて幾久しい。研修担当者が、現場のノウハウをスピーディにシェアできるソーシャルラーニングに早くシフトしなくちゃ乗り遅れるぅ、と焦るのももっともである。

さらに、拍車をかけているのが、スマホ、タブレットといったモバイルツールの普及だ。「とりあえず、営業担当者にタブレットを配布しました!」と目を輝かせる研修担当者もいるが、問題はその使い方である。

たしかに業務上、困った事態に陥った時、初めての挑戦に戸惑った時、TwitterやFacebookなどで、同じ課題を抱えている人、うまく解決した経験の持ち主をばっちり探し出し、すぐに『コメントする』と教えてもらえるなら、そりゃ、こんなに『いいね!』なことはない。

しかし、現実には、こんなため息も聞こえてくる。「社内のソーシャルネットワークで200人以上と『お友だち』になったけど、仕事に使える知識を教えてくれた『お友だち』はほとんどいない」。さらには、「面と向かってはなかなかいえない、攻撃的で批判的なメッセージが多くて」という失望もままある。さらには、ソーシャルなのに、なぜかオタクな会話が花盛り、という皮肉な例さえある。「ソーシャルメディアはじゃじゃ馬みたいなものよ。乗り手の能力によって、素晴らしい名馬にも、とんでもない駄馬にもなるわ」とはSMの女王様のおひとり、マリ・スミスのつぶやきだが、非常に不確実なメディアであるということは間違いない。

組織を成長させることが目標だと宣言する

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