J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2011年09月号

人事の職場拝見! Vol.8 採用から育成、最終確認まで 型にはめない成長支援を

ローソンの企業理念は、「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします」。この実現のためには、全国各地の店舗一つひとつに働きかける現場社員の役割が重要だ。採用から育成、最終的なスキルチェックまで一貫して行う、同社のヒューマンリソースステーション 人財開発を訪ねた。

「マチのほっとステーション」をめざす
ローソン
■会社データ
設立:1975年
従業員数:5703名(2011年2月末)
事業内容:コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズチェーン展開
■部門データ
ヒューマンリソースステーション 
人財開発:13名
職務内容:採用、社員教育

考える人財が必須の人を介したビジネス

全国に1万店以上のコンビニエンスストア店舗を展開するローソン。同社のヒューマンリソースステーション・人財開発部長の中村剛氏は、その役割について次のように語る。「フランチャイズビジネスは、人を介したビジネスです。本部が開発した商品は、加盟店のオーナーさん、そこで働くクルーさん(アルバイトスタッフ)を通してお客様に届きます。そのため、一人ひとりの社員、特に本部と加盟店をつなぐスーパーバイザー(SV)が、現場で自ら考えて動くことが重要。そういった“考える人財”を育てるのが私たちの役目です」

難しいことをわかりやすく伝えるのがプロの技術

同部署は、企業内大学であるローソン大学の事務局も兼ね、本部社員と加盟店に対する育成を一手に担う。その研修の特徴は、わかりやすさにあるという。「研修を行う我々は、単に知識を詰め込むのではなく、使える知識を、オーナーさんを通してクルーさんまで伝えなくてはいけません。そのク研修を提供するルーさんが理解して売場で実行できるよう、わかりやすく説明する必要があります。難しいことこそ要点を押さえてやさしく伝える、それがプロフェッショナルだと考えています」さらに中村氏は、「研修は教えてあげる場ではなく、自ら考えるための場」だと話した。「特に学校の授業に慣れている新入社員は、テストの点数がいいとか、人より速くできたといったことを評価の尺度として捉えがち。しかし大事なのは、自分がどれだけ考えて、成長できたかということです」ローソンといえば、新浪剛史氏という強いリーダーシップを持った経営者がいることで有名だ。しかし、店舗が1万店以上になった今、たった1人の強いリーダーシップだけでは不十分。一人ひとりの社員、特にSVが自ら考え、オーナーと信頼関係を築きながら店舗運営をサポートしなくてはならない。「私たちも、“研修をやるから集まってください”というのではなく、人が集まってお互いに考えを巡らせることで何かが生まれるような場をつくり出すことを意識しています」

1×5000ではなく5000通りの自己成長

ローソンでは、育成だけでなくSV登用のスキルチェックを行うアセスメントも人財開発が担当している。「表現は良くないのですが、当社において人財はいわば最も重要な“商品”です。採用し、育成し、各加盟店に出向くSVを輩出するという、たとえるなら一連の“仕入れ”から“出荷”の過程全てに責任を持つのが人財開発の役目。1人でも頼りないSVがいると、担当している8~9店舗のオーナーさんに迷惑がかかってしまいます。SV全員がきちんと合格ラインに到達しているか、最終確認まで責任を持って行います」その際、5000人の社員がいれば、1×5000ではなく、1+1+1……と、5000通りの異なる自己成長がある。「それぞれ一人ひとり異なる成長のあり方を、型にはめず支援したい」と中村氏。こうした人財開発の仕事について、「10年後、20年後に効果が出てくる仕事」だという。

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