J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2011年09月号

職場報告2 エイチシーエル・ジャパン

米国、ヨーロッパ、アジアなど世界31カ国にわたり事業を展開するインド最大級のIT企業、HCLテクノロジーズ。その日本法人エイチシーエル・ジャパンでは、多国籍の人材がコミュニケーションを図りながら共に働き、日本市場に特化したソリューションを提供している。外国と日本の人材がお互いの持つ強みを活かして働く同社の、コミュニケーションのあり方を紹介する。

アール・ヴィクラント・ナイア
シニアエリアセールスディレクター

エイチシーエル・ ジャパン
1998年2月設立。インドに本社を持つHCLテクノロジーズ社の日本法人。HCLテクノロジーズ社の実績に基づく知識・経験と、欧米を中心とする世界最先端技術への俊敏な対応力を背景に、日本でのITソリューション事業を展開する。

取材・文/石原 野恵、写真/エイチシーエル・ジャパン提供、石原 野恵

その国ならではの“阿吽”を理解する

エイチシーエル・ジャパン(以下、HCL)の東京・九段下オフィスには、日本人とインド人がほぼ半数ずつと、その他約5%のイギリスや中国などの各国出身者が働いている。国が違えば当然、ビジネスの習慣や進め方も異なる。同社で営業のマネジャー職を務めるアール・ヴィクラント・ナイア氏が日本で仕事を進めるにあたり最初に戸惑ったことは、日本独特の“阿吽”の呼吸だった。「通常、ソフトウェア開発にあたっては、お客様の細かな要望を記した仕様書を作成します。当初私たちは、この仕様書がなかなかわかりませんでした。仕様書の書き方に日本独特の“阿吽”の呼吸があり、言語ではなく、その文化が理解できなかったのです」(ヴィクラント氏、以下同)これまで日本企業は、たとえばソフトウェア開発であれば、国内の受託会社にいわゆる“丸投げ”をすることがあった。その場合、仕様を細かく説明しなくとも、受託先が日本的な常識の範囲で不足箇所を補うことが多い。ところがグローバルビジネスではこれが通用しない。そこで同社では状況改善のために、2008年より日本人のプロジェクトマネジメントデスクを積極採用した。これを機に、同社の日本におけるビジネスが軌道に乗り始めたという。「私たちはインドの会社ですが、日本で仕事をするからには日本文化を理解しなくてはなりません。ただそれはどの国でも同じで、インドにはインドならではの“阿吽”がある。お互いに歩み寄って文化を理解することが、グローバルビジネスのベースなのではないでしょうか」

日本人材と外国人材の違いを踏まえたマネジメント

マネジメントについても、異文化理解が重要だという。ヴィクラント氏の場合、インド人1人、日本人2人の部下を持ち、案件によっては各国出身のメンバーと横断的にプロジェクトチームを組むこともある。「たとえば日本人は、一度仕事の内容を説明してはっきりと期限を伝えれば、期限の1日前、1時間前には仕上げてきます。ところがアメリカ人やインド人では、何度も確認しないと、期日通りには上がってこない場合もある。きっちり管理することで成果が上がるのですが、これと同じやり方で日本人を管理しようとすると、かえってストレスを与えてしまいます」もちろん個人の特性もあり一概にはいえないが、仕事の進め方や、どこにモチベーションを持つかといった点は国によっても異なる。お互いの強み・弱みを活かし、補完しながら働くことで、それぞれが持つ良さが十分に発揮されるのだ。

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