J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2011年09月号

Column グローバル時代に必要なのは 「完璧」ではなく「使える」英語 ―今こそ、英語への意識を変えよう―

グローバル化を考えるうえで避けては通れない、英語。一方で大半の日本のビジネスパーソンは、いまだ英語に対する苦手意識が強い。その壁を超えるには、完璧でなくてはいけないという思い込みを捨てること。グロービッシュを始めとする簡易英語を日本のビジネスに展開する関口雄一氏が、簡易英語の重要性とグローバルビジネスにおける可能性について語る。


関口 雄一(せきぐち ゆういち)
非ネイティブ英語コンサルタント
大学卒業後、リクルート社の採用領域における営業職を経てベンチャー企業経営へ転身。現在はビジネスツールとしての簡易英語を中心として、グローバル化を推進する企業や大学向けのコンサルティングや研修・講演活動を行う。メディア出演歴はNHK総合番組、J-WAVE、ビジネス雑誌など多数。著書に『非ネイティブのためのグロービッシュ式らくらく英語勉強法』(日本能率協会マネジメントセンター)など。

取材・文・写真/石原 野恵

現場で話される英語は完璧ではない

ビジネスの市場が国内から国外へと移り変わりつつある今、求められる英語のあり方も変化した。組織の2割の英語エリートだけが海外とやり取りすればよいという考えは過去のものとなった。組織の残り8割の人材も、ファストファッションならぬ「ファストイングリッシュ」が必要だ。手軽で大衆的、日常のニーズを十分満たす英語を使って、組織の一部ではなく全員がグローバルマインドを持って、必要な情報にアクセスし、主体的に発信することが求められているのである。ところが多くの日本人は、英語を話すとなるとネイティブが話す完璧な英語をイメージし、それと比較して「自分は話せない」と思ってしまう。しかし実は、今グローバルビジネスの現場で話されている英語のほとんどは“完璧”ではないのである。現在、世界の英語人口は20億人。そのうちネイティブスピーカーは約4億人にしか過ぎず、それ以外は、非ネイティブスピーカーだ。国によって発音も違えば、訛りも独特。文法だって間違いもある。「これでいいのか!?」と驚くかもしれないが、彼・彼女らはそれで堂々と発言をし、ビジネスを推し進めている。こういった現状で、日本人だけが英語を話さないのはもったいない。日本人の中には、どうしても「間違えたら恥ずかしい」「失敗してはいけない」というメンタルブロックがある。それでついもっと勉強してうまくなってから話そうと思ってしまう。だが今は、うまくなるまで待っている時間はない。そもそも英語を第二外国語とする多くの人に、完璧な英語など求められていないのだ。

コミュニケーションの土台となる簡易英語

この現状で必要なのは、資格取得やテストのための英語ではなく、普段の仕事に「使える英語」をスピーディに習得すること。「使える」とはどのようなことか。職種やポジションによって定義は異なるが、普段の仕事の中で「これだけは」という事柄や自分の意思を伝えられることである。そして、とりあえず英語を「使える」レベルにするためのツールが「簡易英語」だ。簡易英語の1つに、グロービッシュというものがある。これは元IBM勤務のフランス人、ジャン=ポール・ネリエール氏が開発した簡易版の英語。英語を単なるコミュニケーションの道具として捉え、「完璧」ではなく「十分」な意思疎通ができることを重視する。必要な語彙を1500語に限定し、複雑な構文や熟語は使わない(ちなみに1500語は、日本人が高校卒業までに学ぶ単語の半分である)。細かな発音は重視しない。必要な範囲を限定しているため、1年という短期間で習得できる、などの特徴がある。簡易英語さえ身につけることができれば、英語でコミュニケーションをする時に、会話の核心をつかむことが可能になる。必要十分な意思疎通をするためのコミュニケーションの土台ができるというわけだ。

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