J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2013年08月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第5回 マネジメントの極意はスポーツ界の名将に学べ

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池 健司(きくち けんじ)氏
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL:http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

前号までビジネスパーソンが意識しておかなくてはならないテーマを大きく3つ(未来予測、ビジネスモデル、異業種・他業界に学ぶ)、取り上げてきた。今回は、少し趣向を変えてお届けしよう。私はスポーツ観戦が趣味ということもあり、さまざまなスポーツの監督に関する書籍を読むのだが、ここからビジネスヒント(特に人材育成に関する)を得ることが非常に多い。日本においてはあまりにも有名だが、野村克也氏の著書(ざっと数えても80冊!)はマネジャークラスの方から以前より大いに参考にされている。最近では、中日ドラゴンズを率いた落合博満氏の『采配』(ダイヤモンド社)がベストセラーになり、そのマネジメント手法が注目された。また、その落合監督を支えた森繁和ヘッドコーチによる著書『参謀』(講談社)も話題となった。企業においては今、二番手の人材、すなわち「参謀」の重要性が1つのカギとなっている(本誌読者はきっとおわかりのはず)。名将とその右腕の関係性はスポーツ関連書籍から相当学ぶことができる。ビジネス書という視点においても、落合監督の大ファンである小山龍介氏がそのマネジメント手法をシリコンバレーの最先端マネジメントに通じると分析した『ビジネス・マネジメント・スタジアム』(フォレスト出版)を発刊、それは興味深い内容であった。日本の名監督の手法が書かれた書籍はぜひ読んでいただきたいのだが、私がさらにお勧めするのは「海外の名将に関する著書から学ぶ」という発想である。カルロス・ゴーン氏をはじめとする外国人名経営者の書籍を読むのと同等の価値があると経験上断言できる。中でも有名フットボール(サッカー)チームであるFCバルセロナやマンチェスターユナイテッドに代表される伝統あるチームのマネジメント・人材育成手法やその考え方には大いにインスパイアされていただきたい!勝負(企業間競争)の場において、監督(社長)がゲームプラン(経営ビジョン・事業計画)をどうコントロールし、コーチ(部課長)にどう伝達し、選手(社員)をどう動かしていくのか、あるいは名選手(優秀社員)に育て上げていくのか……、そしてどう勝利(業績向上・トップシェア獲得)を収めるのか……。置き換えて考えてみると、自身の職場に当てはめられる参考事例をいくつも見つけられるはずだ。国内外問わず、名監督の書籍はそのストーリーだけでも抜群に楽しめるが、ビジネス書として読んでみてはいかがであろうか。参考までに、文藝春秋発行の雑誌『Number』は年に何回もスポーツ界の名将特集を行っているのでお目通しいただきたい。さて、次号は「今学ばずしていつ学ぶ?統計学!」というテーマを予定している。乞うご期待。

1.『負けかたの極意』

野村克也著/講談社/1,365円/2013年5月勝利を収めるための負けかたとは? 弱者の戦略とは? 数ある野村氏の名著の中でも特に参考となる1冊。『監督の器』(イースト新書)と併せて読んでおきたい。

2.『采配』

落合博満著/ダイヤモンド社/1,575円/2011年11月本編でも触れたが、自立型の人材育成に取り組んでいる企業担当者はこの本を読まなくてはならない。マネジメント手法も鋭い。

3.『総合力で勝つチーム術』

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