経営学習研究所イベント~対面万歳!オフラインフェス2023~ オンラインとオフライン、何が違う?ポストコロナ時代、リアルな場でしか出せない価値とは
2023年2月25日、経営学習研究所主催の『オフラインフェス2023』が開催されました。
仕事も学びもオンラインでできるようになった今、リアルな場を持つ意味が改めて問われています。
久しぶりにリアルな場に集まった参加者たちは、オンラインとオフラインの違いをどう認識したのでしょうか。
イベントに参加した筆者が、当日の様子と共にお届けします。
[取材・文]=井上 佐保子 [写真]=山下裕之
対面コミュニケーションの危機!?
2023年2月25日、経営学習研究所主催のイベント「対面万歳!オフラインフェス2023」が、コクヨが運営する「THE CAMPUS」(東京・品川)のイベントスぺースで開催されました。
イベントを主催した経営学習研究所(以下、MALL:共催はコクヨ株式会社、株式会社セルム、特定非営利活動法人日本ファシリテーション協会)は、2011年、「これからの人材開発・人材育成を面白くする」ことを目指して大学の研究者や実務家らにより立ち上げられた一般社団法人です。コロナ禍においても様々なオンラインイベントを行っていたMALLが、今回あえてオフラインでしかできないワークショップを集めたイベントを企画した背景には、対面コミュニケーションに対する危機感がありました。
イベント開催にあたり参加者に送られたメールには、その企画趣旨について「オンライン授業、在宅勤務、リモートワークが進展し『対面でひとびとが会うこと』にかつてない制約が加わった。働き方の見直し・生産性向上につながった組織もあったが、人や組織に与えた影響は大きい。特に対人関係のコミュニケーションが危機に瀕していることは間違いなく、ファシリテーションの技術、1on1をする技術、対話する技術、パフォーマンスをする技術など、失われた対人コミュニケーションスキルを取り戻すための様々な試みが求められている。そこで今回は、リモート時代にあえて、対面でのオフラインコミュニケーションに焦点を絞り、働くこと・学ぶことにまつわる『対面型ワークショップ』を集めたフェスを実行することにした」といった内容が記されていました。
開催は土曜日。会場を1日貸し切りにし、朝から晩まで1時間半~2時間近いワークショップが4セッション、合間にも短いセッションが複数行われる「フェス」という名にふさわしい、かなり大がかりなイベントです。各ワークショップは事前申し込み制、定員は50名でしたが、当日までにすべて満席となり、オフラインイベントへの関心の高さがうかがえます。
オンラインではできなかったこと
「オフラインフェス」は朝9時スタート。会場は窓から差し込む光が明るく、開放感のある広々とした空間です。受付を済ませた参加者が続々と入場します。
全員マスク着用ではありますが、「来ていたんですね。久しぶり!」「リアルでは初めてお会いしますね」などという声があちこちから聞こえてきます。会場で思いがけない出会いや再会があるのは、リアルのイベントならではのことです。