J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2014年09月号

連載 人事の職場拝見! 第44回 育成と組織活性を同時に促す成長意欲を活かした現場の学び

ポイントサイト「EC ナビ」を中心としたメディア事業と、インターネット広告の技術とノウハウを提供するアドテクノロジー事業を展開するVOYAGE GROUP。2014年7月に東証マザーズ上場を果たし、さらなる成長をめざす同社には、「全ては現場から学ぶ」という育成理念がある。

人を軸にした事業開発会社VOYAGE GROUP
■会社データ
設立:1999年
従業員数:340名(2014年6月末現在)
事業内容:メディア事業、アドテクノロジー事業
■部門データ
人事本部:8名
職務内容:人材採用、人材開発、組織戦略サポート全般

変化を楽しむ組織

経営理念である「360°スゴイ(=世界を変えるようなスゴイことをやる)」への共感と、「挑戦し続ける」「自ら考え、自ら動く」など8つの価値観「CREED」を体現する人材を理想とするVOYAGE GROUP。日々進化し続けるインターネットビジネスの世界で、個人と会社の成長をリンクさせ、共に成長していくことを育成の基本としている。人事本部本部長の後藤尚人氏は、「周囲の変化に抗ったり、流されたりするのではなく、変化を楽しみ、自らの意志で道を切り拓いていく柔軟な組織でありたい」と話す。

管理職同士の「見聞学」

クルーに「自ら前に進む力」を求めるVOYAGE GROUPは現場からの学びを重視している。それは、同社が現在注力している管理職と若手の育成にも見ることができ、その1つが、現場の実際のケースをテーマにグループワークを行う、管理職マネジメント育成プログラム「見聞学」である。

「マネジャーは自身の経験と裁量で業務を回していますが、その中で非常にいいメッセージを部下に発信していたり、マネジャー同士、同じことでつまずいている場合があります。見聞学では誰もが抱えやすい課題や悩みをテーマに、自分なりの解決法やセオリーを共有し、皆で議論をして最適解を導き出す中で、マネジャーとしての能力を高め、横のつながりをもつくる効果があります」

また、経営視点をリアルな場で学ぶことができる「BOARDING PASS」も同社特有のプログラムだ。これは経営者育成を目的とした制度で、自薦他薦の中から選抜されたクルーは毎週開催される経営会議や、全社にかかわる意思決定が行われる合宿に参加し、将来の事業や組織の方向性を左右する議論に加わることができる。四半期ごとに1~2名のクルーが選ばれるが、応募に勤続年数や役職などの制約条件は一切ない。

「参加するクルーの多くは、自分が携わっている事業やサービスにより深くコミットし、今後どう成長させていくかを決める場に加わりたいという気持ちを持っています」

過去の失敗から学びを得る勉強会「座礁学」や、活躍したクルーやプロジェクトを表彰する半期に一度の「VOYAGE GROUP総会」など、他にもクルー自身が成長機会と捉え、学びたくなる場が数多く用意されている。

「事業部付人事」で組織活性

事業の成長に伴い仕事の規模が大きくなれば、当然クルーも増える。するとマネジャーの目が隅々まで行き届かず、組織の一体感が薄まる。さらに組織拡大で権限委譲が進めばマネジャーと委譲された側のコミュニケーションラインも詰まりやすくなってしまう。そこで同社では人事クルーが各事業部の組織戦略に深くかかわる「事業部付人事」制度を3年前より取り入れた。人事クルーは事業部の一員として重要な会議に参加し、採用の支援や日常の課題解決をサポートする。自身もアドテクノロジー事業の事業部付人事を務める後藤氏は、「現場が本当に悩んでいること、求めていることに応えるためにも信頼関係の構築が重要になります。課題やニーズに一つひとつ誠実に対応し、『人事と一緒にやっていくことに意味がある』と感じてもらえるよう努力を積み重ねることが大切です」と話す。

事業部付人事が当事者意識を持って対応することで、よりスムーズな事業戦略の遂行に貢献できる̶。「現場主体」を追求する人事が、VOYAGE GROUPの新たな事業とサービスの誕生を支えている。

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