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Learning Design 2019年05月刊

気づきのエンタ MOVIE 人事に役立つ映画 軽快な謝罪が 組織を前進させる

人材開発担当者にご紹介したいエンタメ情報です。
仕事の合間の息抜きにぜひ!

『旅のおわり世界のはじまり』
2019 年6 月14 日(金)全国ロードショー
監督:黒沢 清 配給:東京テアトル







樋口尚文(ひぐち なおふみ)氏
佐賀県出身。映画評論家、映画監督。早稲田大学政治経済学部卒業後、電通に勤務。
30年にわたり会社員をしながら映画評論家、映画監督として活動。
著書に『大島渚のすべて』(2002年)他多数。
映画作品に『インターミッション』(2013年)、『葬式の名人』(2019年公開予定)など。

黒沢清監督の新作『旅のおわり世界のはじまり』は、TVレポーターの前田敦子が撮影クルーたちとともにウズベキスタンでバラエティ的な紀行番組のロケ撮影を行い、七転八倒する物語だ監督の思い入れを映して全篇ほぼ出ずっぱりの前田敦子はあいかわらずの熱演を見せてくれるが、豪華に脇を固めるクルーたちもとても印象深い。

まず番組ディレクターの染谷将太は合理的だがそっけなく所感をまる出しにするタイプで、お目当ての被写体を撮れないとなるといらだつし、あまり前田の都合は考えずに苛酷なことをやらせまくる。カメラマンの加瀬亮は、スタッフに信頼を寄せられる先輩で、いつも落ち着いて粛々と仕事を進める。アシスタントディレクターの柄本時生は、あまり貫禄はないが常に低姿勢の気配り屋さん。

凸凹組織ならではの魅力

芸達者のキャストばかりで占められているこのクルーはかなり凸凹だが、映画のスタッフ編成などにはありがちなリアルさがある。冒頭、ウズベキスタンに謎の怪魚がいるらしいというネタを映像として押さえようと一行はやきもきしている。染谷将太演ずるディレクターは、その現地側のやる気のないお膳立てに不満をもち、こんなことでは自分もディレクター人生もおしまいだとすぐへこむ。

そして言うことは確かに合理的だが、現実が理想どおりにいかないとめげてしまいがちな染谷を、加瀬亮演じる経験豊富なカメラマンは常に慌てず騒がず支えてみせる。かと言って自ら余計なことは言わず、やるべきことを静かにきっちりとこなす職人肌である。柄本時生演じるADはこき使われるばかりだが、優しい癒し系の人柄で現場をなごませている。

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