J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2017年11月号

セミナー・イベントレポート HRサミット2017 テクノロジー講演 AI(人工知能)を活用した人財育成の姿とは? 〜アダプティブラーニングで効果的・効率的な人財育成〜

AI(人工知能)の発達により、人々の暮らしが変わり始めている。ビジネスにおいてもAI の活用は進んできており、とりわけ人事担当者からはAI による人財育成に関心が寄せられている。日本最大級の人事フォーラムHRサミット2017 で東芝デジタルソリューションズ(以下、東芝)商品統括部 商品企画部の小野慎一氏が行ったAI と人財育成に関するセミナーが注目を集めた。ここでは小野氏がセミナーで語った内容を紹介する。

開催日:2017年9月20日 会場:赤坂インターシティコンファレンス 主催:ProFuture株式会社

小野慎一氏
1993年株式会社東芝へ入社。製造業向けシステムエンジニアリング(SE)、BPRコンサルタントを経て、2001年よりeラーニングソリューションの事業責任者として従事。現行製品GeneralistLMにおいては、国内シェアトップクラスのLMSに育て上げる。また2010年より自社内の人材開発部門を兼務し、業務運営の知見もあわせた視点で人材育成のICT化を推進、現職に至る。

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拡大するAI 産業

昨年、メジャー・リーグで108年間優勝から遠ざかっていたシカゴ・カブスの優勝を予測したのは、AIでした。また、ジョージア工科大学には学生をサポートする親切な職員ジル・ワトソンがいて、オンラインで学生の質問に答えていたのですが、実はジル氏はAIだったと大学側が公表して話題となりました。学生側は誰も気づいていなかったんですね。これらの例は、AIが暮らしの中に浸透してきていることを示しています。富士キメラ総研のレポート「AI産業の国内市場予想」(2016年11月)によると、2015年度には1500億円規模の国内AI市場が、5年後の2020年には約10倍の1兆20億円、2030年までには2兆1200億円まで拡大すると予想されています。業種別に見ても、ほぼ全ての業種でAIの導入が倍増することが予想されています。

ビジネスにおけるAI

AIがビジネスの中で果たす役割として、アメリカでは「既存の業務効率・生産性を補完する」との回答が多いのに対し、日本では「不足している労働力を補完する」との回答が多かったことが分かっています。これは日本の労働者人口が減っていることと関係があると思いますが、AIが人の代わりに何かやってくれるのではないかという過度な期待が透けて見えます。しかし、なかなかそこまでは行き着かないのが現状です。日本の意識を人の代わりをするAIという意識から、業務効率の向上にどのように役立てるのかといった意識に変えていく必要があるのではないかと思います。

AIに関するキーワードも、整理する必要があります。ディープラーニング、機械学習=AIではなく、これらはAI技術の中に含まれるものです。

今のビジネスでAIができることは「分類の自動化」が中心で、決してAIが人間の代わりに何かを考えてくれるわけではありません。データを与えてあげる役割は、人が担っているのです。それを効率良くやるためにクラウドソーシングが利用されています。

実際に、各業種がどのようにAIを使っているかというと、製造における予知保全、社会インフラにおける自動補修点検といったリスク回避、流通におけるCS向上、商品のリコメンドなどに使っています。東芝では、アナリティクスAIとコミュニケーションAI「RECAIUS」を開発しており、「RECAIUS」では「日本語会話サービス」を人財育成に使っています。これは自動音声対話でマンツーマンの日本語会話を学習できるもので、例えば中国のスタッフに日本語を学んでもらうといった利用例があります。

人財育成とAI

人財育成とAIの関係は、大きく3つあります。
①AIを開発する人財の育成
AIを開発する人財は、現在でも数万人足りないと言われています。これが将来2兆円規模の市場になった時にどれだけ不足するのか、分かっていません。AIを開発する人財の育成は急務です。
②AIを活用する人財の育成
開発ではなく、活用する人財も不足しています。今までは「会社は人なり!」と言われていましたが、これからは、AIを活用することがビジネスをデザインすることになります。「会社は、AIを活用する人なり!」に変わっていきます。

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