編集部オススメの教育関連新刊図書
2018年3月号2018年1月号2018年2月号
『経験から学ぶ人的資源管理 [新版]』
- 上林憲雄+厨子直之+森田雅也/著
- 有斐閣/刊
- 2800円+税
グローバル化の進展、情報通信技術の革新といったさまざまな環境の変化を踏まえ、2010 年に刊行された初版に手を加えた最新版。人的資源管理の基本的な考え方や、採用・異動、人材育成、評価・考課、賃金・福利厚生といった「人的資源管理の仕組み」、女性・高齢者・非正規雇用、在宅勤務、ワーク・ライフ・バランスといった「現代的トピックス」についても分かりやすく解説する。最新の図表データを盛り込みながら、章ごとにキーワードや演習問題がまとめられており、理解が進む。人的資源管理について網羅的に学び、実践に活かせる1冊。
『働き方の問題地図』「で、どこから変える?」 旧態依然の職場の常識
- 沢渡 あまね+奥山 睦/著
- 技術評論社/刊
- 1480円+税
「完全出社主義」「フルタイム前提」「男性主体」といった日本企業の旧態依然の働き方を6つ挙げ、その問題点や、働き方を変えるために必要なスキルについて解説する。例えば通勤時間の実態調査や鉄道の遅延件数といったデータも掲載し、日本人は出社時点でヘトヘトになっていると紹介。それでも出社する働き方が必要なのか、このままでは「『1億総活躍』ならぬ、『1億総疲弊』になる」と警鐘を鳴らす。組織を離脱し、自ら働き方を選択してきた著者ならではの知見には、説得力がある。イラストも多く、楽しく読み進められるだろう。
『[新版] リーダーシップからフォロワーシップへ』カリスマリーダー不要の組織づくりとは
- 中竹竜二/著
- CCCメディアハウス/刊
- 1600円+税
組織の永続的な成長に必要なのは、張りのある声と明確なディレクションでフォロワーを牽引するようなリーダーシップではなく、部下一人ひとりが自ら成長し、活躍の場を広げる手助けをするフォロワーシップだという。本書は、早稲田大学ラグビー蹴球部やラグビーU20日本代表ヘッドコーチを務めた著者が、“中竹スタイル”など自身が実践してきた事例も交えてフォロワーシップについて詳解。「リーダーシップの形は一つではない」、そして「強い組織をつくるリーダーには誰でもなれる」という、強いメッセージが溢れている。
『あなたのチームがうまくいかないのは「無意識」の思いこみのせいです』
- 守屋智敬/著
- 大和書房/刊
- 1400円+税
例えば「最近の新入社員が分からない」と思ったり、定時に帰ろうとするメンバーにイラッとしてしまったことはないだろうか。それは「アンコンシャス・バイアス」、つまり無意識の思い込みによるものであり、これが組織に悪影響をもたらし、成長を妨げるのだという。本書は「メンバーのやる気を引き出せない」「ビジョンが実現できない」など、リーダーの悩み別に対策を紹介。各章末に設けられた「できることリスト」も参考になる。無意識の思い込みを完全に払拭することは難しいが、それに気づき、少しでも変わろうと思わせてくれる。
2018年2月号2018年1月号2018年3月号
『「いい会社」のよきリーダーが大切にしている7つのこと』
- 瀬戸川 礼子/著
- 内外出版社/刊
- 1500円+税
「いい会社」、つまり、「働く人のやりがいが高く、顧客に信頼され、地域に必要とされ、業績も伴っている会社」には、必ず「よきリーダー」が存在する―。これまで2600 社以上の取材を重ねてきた著者はそう断言する。「数字より心を大切にする」「スピードより順番を大切にする」「『効率』より『無駄』を大切にする」といったよきリーダーに共通する7項目について、多彩な企業の事例と共に、図解入りで詳解。よきリーダーの出現を待つのではなく、自らがよきリーダーになるにはどうすればよいか、具体的な方法を示してくれる。
人事・教育担当者のための『能力開発・教育体系ハンドブック』
- 海瀬 章+市ノ川 一夫/著
- 日本能率協会マネジメントセンター/刊
- 3200円+税
企業間の競争激化やグローバル化の進展、個人の価値観や働き方の変化などが著しい現代、人材育成に期待されるものは大きい。本書は、初めての人でも自力で能力開発・教育体系をつくることができるようにという目的で制作された。人材育成の進め方、能力体系・教育体系のつくり方と見直し方、階層別・職能別・課題別といった教育計画の作成方法など、順を追って丁寧に解説。実際に活用できるチェックリストやまとめ表のフォーマットなど141の図表も充実している。人事・教育担当者の心強い味方になってくれるはずだ。
2018年1月号2018年2月号2018年3月号
はじめてのリーダーのための『実践! フィードバック』
- 中原 淳/著
- PHP研究所/刊
- 1600円+税
部下育成において、“フィードバック”を重視する企業は増えているが、自身が行うフィードバックに自信が持てない上司は少なくない。本書は、フィードバックの基本から実践まで分かりやすく解説。特に、「部下のタイプ別フィードバック」では、上から目線で返してくる「逆フィードバック」タイプや、どんなアドバイスも受け流す「聞く耳を持たない」タイプなど、部下を10 タイプに分けて、良い会話例と悪い会話例を掲載。弁が達者な“強敵”部下にも主導権を握られることなく、有意義にフィードバックを行うための一助となるだろう。
『トラスト・ファクター』最強の組織をつくる新しいマネジメント
- ポール・J・ザック/著
- 白川部 君江/訳
- キノブックス/刊
- 1800円+税
神経経済学者の著者が、「成功する組織には信頼の文化が重要である」ということを明らかにし、信頼にはオキシトキンというホルモンが関わっていることを実証。信頼の客観的な測定方法や信頼を上げるための要因、信頼を上げることで組織にどのような成功が訪れるのか等、多くの企業にコンサルティングを行い得た知見と共に解説する。グーグルやAirbnb、フェイスブックといった企業の実例も盛りだくさんで、組織づくりのための数々のtipsを紹介。迷い、悩みながら組織運営に関わる人たちに、心強い指針を示してくれる。
『一流トップ15人の経営ビジョン』人が活きるリーダーシップ
- 日本能率協会マネジメントセンター/編
- 日本能率協会マネジメントセンター/刊
- 1500円+税
小誌『人材教育』の連載「私の人材教育論」に掲載された経営者のインタビュー記事を一部抜粋し、加筆してまとめた。「トップの情熱とリーダーシップが人を育てる」「激動する時代における組織づくりとは」「多様化する社会に対応する組織のあり方」「次世代の経営人材をつくる」という4つの軸で、15 人の経営者が人材育成の重要性や自社の取り組みについて語る。経営者のリアルな考えや熱い思い、そして一つひとつの言葉に、その人柄がにじみ出る。育成から人を基軸にした経営ビジョンまで、横串で学べる1冊。