J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2016年09月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第42回 「名言」から学んでいますか?

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。
本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた情報のプロが、最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池健司(きくち けんじ)氏 日本能率協会総合研究所 MDB事業部 第1情報サービス部 部長
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

ビジネスの現場において今、「名言」が改めて注目されているように感じる。ビジネス書の名言集も増加傾向にある。多くの名言が脈々と語り継がれ、ビジネス書のコンテンツになっているというのは、ありがたいことだ。

本稿を執筆している私の手元には、岩波文庫編集部の『世界名言集』(2002年刊)がある。まさに名言の宝石箱のような書籍で、古今東西の選りすぐりの名言が1300余りも掲載されている。今でも、難しい判断を迫られた時や迷いを感じた時、節目節目で読み返す1冊である。

「知ることがむつかしいのではない。いかにその知っていることに身を処するかがむつかしいのだ」――。例えば『世界名言集』の中のこの言葉を見ると、原書である司馬遷の『史記列伝』に立ち戻りたくなる。名言集は、素晴らしい原書を教えてくれるという意味でも有益なのだ。

もちろん、名言は過去のものだけではない。これからも国内外問わず、素晴らしい経営者や投資家、プロスポーツ選手が多くの名言を披露してくれるはずだ。そうした名言の数々をぜひ、ビジネスに活かしていきたいものである。

ビジネスシーンにおいては、「重要な経営判断をする」「新たな事業の方向性を決める」「人事戦略を決める」といった多くの局面で決断の後押しをしてくれるのが名言だといえるだろう。最近のトレンドを鑑みながら、ビジネスパーソンのための名言集を分類してみよう。

① 古くからの名言が学べる名言集

② 教養という観点からの名言集

③ 投資家による名言集

④ 経営者セレクトによる名言集

⑤ 新たな視点の名言集

①は、1冊は絶対に持っておきたい。前述の『世界名言集』は「一家に1冊」ともいうべきクオリティである。

②は、ビジネス書分野で最近、増加傾向にある。次ページで紹介しているライフネット生命の出口治明会長や、佐藤優氏の書籍が該当する。

③の例としては、世界3大投資家の1人として知られるウォーレン・バフェット氏の一連の書籍がある。同書には、ビジネスにそのまま生かせる名言が多い。

④は、プロ経営者の中でも読書家として知られる著者の書籍に注目したい。『何のために働くのか』(致知出版社)を上梓したSBIホールディングスCEOの北尾吉孝氏の著書がお勧めだ。

⑤は、視点がユニークなタイプの名言集であり、個人的にも注目している。

ちなみに岩波書店の「きょうの名言」というサイトも非常に興味深い※。

人事担当者の皆様も「座右の銘」というべき言葉をお持ちの方は多いだろう。「名言」は特に次世代リーダー候補生に必要だと感じる。多くの優秀な経営者が著書や発言を通じて、大切なことを教えてくれていることを忘れてはならない。

次号では、「未来を学ぶための書籍」を取り上げる。乞うご期待。

※www.iwanami.co.jp/meigen/index.html

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