J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2011年11月号

人事の職場拝見! Vol.10 モットーは『鉄は熱いうちに打て』 現場で活きる財産となる育成を

ビジネスフォーム事業をはじめ、情報管理ソリューションを提供するトッパンフォームズ。常に新しいソリューションを提供するために必要なのは、自ら道を切り拓く人材だ。そのためには早期からの育成が重要だとして、同社では新入社員育成に特に注力している。その具体策と背景にある思いについて、総務本部に話を聞いた。

ビジネス・プロセス革新のパートナー
トッパンフォームズ
■会社データ
設立:1955年
従業員数:単体2382名、連結7598名(2011年3月末現在)
事業内容:ビジネスフォームやデータ・プリント・サービスなど、情報伝達を最適化するソリューションを提供
■部門データ
人事部:11名
職務内容:採用、労務管理
能力開発部:6名
職務内容:全社員の能力開発

新しい時代に自ら道を拓く人材を

「新時代を牽引するリーダー育成のためには、鉄は熱いうちに打つ」――こう話すのは、トッパンフォームズの人事・総務・能力開発業務を担う総務本部長の坂田甲一氏だ。「当社は創業以来“、事務革新のパイオニア”として事業を展開してきましたが、現在歴史的な転換期を迎えています。第一には、ペーパーレスの流れが本格化したこと。そして第二には、事業をグローバル規模へと拡大する局面に差しかかっていることがあります。こういった新しい時代に向けては、自ら道を拓く先導者となる人材が必要です」そこで同社では、各階層の従業員育成の中でも、特に新入社員育成に注力しているという。

その後の財産になる新入社員合宿研修

同社の総務本部は、採用・労務管理担当の人事部、全社員の能力開発担当の能力開発部、総務部からなる。能力開発部が設置されたのは1973年。その当時から行われてきたのが、入社式終了直後の新入社員合宿研修だ。現在は約60名の新入社員が6~7人1組の班になり、7泊8日で寝食を共にする。この合宿では、団体行動のルールや生活上の規律を守るよう厳しい指導がなされる。そのため、最初は新入社員の大半が“やらされ感”を持ってしまいがちだ。しかし、新入社員の姿勢が主体的なものに変わるポイントがあるという。その手助けをするのが、入社3年目から10年目までの若手・中堅社員が務める指導員。各部署から選ばれ、合宿の企画から運営まで全てを取りまとめる。「指導員は、新入社員たちと近い目線から行動を観察し、最も良いと考えるやり方で指導していきます。時には厳しくプレッシャーをかけたり、夜、部屋に足を運んでざっくばらんに話したりと方法はさまざま。そうした働きかけによって、新入社員は徐々に自ら考え行動し始めます」(能力開発部長山下嘉康氏)この合宿を通して新入社員は学生から社会人へと意識を切り替え、時間感覚などの社会人としての基本的な振る舞いを習得し、同期や先輩とのつながりを築いていくのである。

指導員から新入社員へ連綿と続く育成の連鎖

同時に指導員を務める先輩社員にとっても、この合宿は非常に大きな成長の機会となる。指導員は合宿の約2ヵ月半前から日常業務の合間を縫って準備する。指導員の中にチーフとサブチーフという役割を置き、会社からは方向性を示して、具体的な研修内容は一任している。「指導員を務めるのは入社3~10年目ですが、通常マネジャーになるまでにはさらにあと5年程度かかる。それよりはるかに早い段階で自主的な組織運営と指導の経験をすることは、指導員にとって大きな学びになるでしょう。また、早い段階でマネジャーとしての素養を多面的に評価し伸ばすこともできます」(坂田氏)新入社員の時に指導員に育ててもらった経験が、今度は本人が指導員になった時に活きる。そして次はマネジャー層になった時に……。こうした育成の連鎖をつなぎ、かつ常に革新しながら支えてきたのが、同社の総務本部だといえる。坂田氏はその役割を次のように強調した。

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