J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2015年04月号

負けないマネジャーのための孫子 第7回 勝つための5つの原則

前回はリーダーの陥りやすい“過ち”について学びました。
今回は、「勝つための原則」を取り上げます。

青柳 浩明(あおやぎ ひろあき)氏
ビジネス論語スクール主宰。幼少から40 年にわたり、「論語」「孫子」等の漢籍を学び、ビジネス現場でSE、PM、経営企画等の実践を積む。中国古典の伝播活動
として企業団体等で精力的に講義・講演活動中。著書に『論語説法』(講談社)他。

『孫子』では戦の勝敗は、戦い始める前の分析・計画の段階で決していると説きますが、組織での現実はどうでしょう。事前調査など関係なく、トップの思いが最優先され事業や戦略が実施されている、と感じている方が多いのではないでしょうか。

それはやむを得ないことでもあります。戦略は権限者の思いで発動されてしまうものだからです。だからこそ『孫子』などの中国古典は、思い先行で失敗するという轍を踏まぬように、と警鐘を鳴らし続けています。

目標を達成できる5つの原則

そこで今回は、「勝つための5つの原則」についてです。どうしたら勝てる(=目標を達成していける)のかを学んでいきましょう。

1つめの原則、「戦うべきと戦うべからざるとを知る者は勝つ」を、事業戦略を例に考えてみます。

「戦う」とは、打って出ること。新規事業展開や既存事業深耕、顧客戦略では新規開拓や既存顧客などになりますが、どちらの戦略を採るにせよメリット・デメリットがありますから、現在の組織の状況を踏まえて実施の可否を判断する必要があります。

2つめの「衆しゅう寡か の用を識し る者は勝つ」は、マネージする組織の大きさにより、柔軟に戦略やマネジメントスタイルを変えるということです。

一般的に、出張所・支社・支店等、組織サイズが異なるにつれ組織特性も異なります。例えば組織に経営理念を浸透させる場合、出張所であれば特別な技法を用いずにリーダーが部下に個別に説明することが有効です。かたや支店レベルでは効率性を考慮せざるを得ず、集合説明となりますが、それでは全員に真に理解させることは難しい。よって、別の方法や技法も用いる必要があります。

3つめの「上下の欲を同じうする者は勝つ」は、組織内で価値観を共有すること。それによって困難な状況下でもやる気を維持したり、組織方針とかけ離れた言動を予防できます。

4つめの「虞(ぐ)を以て不虞(ふぐ)を待つ者は勝つ」の「虞」は「慮る」に似て、あらかじめ先のことを考える、という意味です。自分たちが準備万端で、相手が油断している時にアタックすれば成功するでしょうし、相手がしっかりと防御しているところを攻撃しても有効でないどころか、逆襲に遭う可能性すらあります。

5つめの「将の能のうにして君きみの御ぎょせざる者は勝つ」は、あなたがチームで実行していることに上司から余計な横やりが入らなければ、計画通りに進められる、という意味です。

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