J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2015年01月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第22回 「人材育成」という永遠のテーマ

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須である。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池 健司(きくち けんじ)氏
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。
E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

最近、書店巡りをしていると、「人材育成」関連の書籍がまた一段と増えたように感じる。人材育成に関する悩みは、どの組織においても尽きることはない。2015年以降も関連書籍は書店の店頭を賑わすであろう。

ということで、今回は年頭にふさわしく、今こそ読んでおきたい最近の人材育成関連書籍をご紹介していきたい。

2012年に刊行され、人材育成の今後に一石を投じたベストセラー『ワーク・シフト』(プレジデント社)。多くの示唆が溢れた同書において、私自身、「『ゼネラリスト』ではなく『連続スペシャリスト』を志向すべき」という考え方に思わず膝を打つ思いであった。著者であるリンダ・グラットン氏は2014年に、『未来企業』(プレジデント社)を刊行。自らの仕事に誇りを持つことができる企業を未来企業と評し、実際の企業事例を取り上げながら紹介している。前著同様、大変興味深い内容で、すでに目を通されている方も多いのではないだろうか。

「仕事に誇りを持つ」ことが、これからの時代のキーワードである。つまり、人材育成担当者の大きな役割のひとつとして、自分の仕事に誇りを持つように働きかけることが挙げられる。社員一人ひとりの仕事に対する思いがなければ、事業の発展が難しい時代と言えるだろう。

私個人としては、上司や先輩の背中を見て自ら学ぶ・育つというスタンスを好むのだが、これからの人材に対しては、育成側の工夫が相当必要になりそうだ。転職志向の上昇、フリーで働く人の割合増加、個人の事情による時短勤務者など、働く人材を取り巻く環境は大きく変化し続けていて、会社で活躍してもらうためには育成側に「仕事を長く続けたくなるような」仕掛けが必要となるに違いない。そうした発想も書籍で学べたら素晴らしいと思う。

では、最近の人材育成関連書籍の傾向を整理していこう。

①働き方を研究する専門家(主に大学教授)による著書

②人材育成の専門家(主に企業出身の実務家)による指南書

③企業リーダーによる指南書

④女性活用に関する書籍

①については、前述のリンダ・グラットン氏の書籍が筆頭格。②は元マッキンゼーの伊賀泰代氏『採用基準』(ダイヤモンド社)などに注目。③は近著ではシャープ元副社長・佐々木正氏の『生きる力 活かす力』(かんき出版)が特にお勧めである。④は以前から言われていることだが、優秀な女性のさらなる戦力化は大きなカギである。

人材育成にかかわる注目書籍は、タイトルや帯などに、「人材育成」と謳われていなくてもオススメの必読書が多いので、今後も積極的に紹介していこうと思う。

次号では、2015年以降絶対注目すべき「ビジネスデザイン」というトレンドについて取り上げる。乞うご期待。

1『企業内学習入門』シュロモ・ベンハー著/英治出版/ 2700円+税/ 2014年7月

世界トップクラスのスイスのビジネススクールIMD教授による、業績向上につなげるための企業内学習論。「学習する組織」をつくり出すための手法は非常に興味深い。英治出版の翻訳書は人材育成担当者と親和性が高い注目書が多い。

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