J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2013年01月号

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第4回 「ショーシャンクの空に」

「ショーシャンクの空に」
1994(平成6)年 監督:フランク・ダラボン

川西 玲子(かわにし れいこ) 氏
1954年生まれ、メディア・エンタメ時評。中央大学大学院法学研究科修士課程修了(政治学修士)。シンクタンク勤務後、企業や自治体などで研修講師を務めつつ、コメンテーターとして活動。著書に『歴史を知ればもっと面白い韓国映画』『映画が語る昭和史』(旧・ランダムハウス講談社)等がある。


『ショーシャンクの空に』
ブルーレイ ¥2,500(税込)
DVD ¥1,500(税込)
ワーナー・ホーム・ビデオ
妻と間男を殺害した罪に問われ、刑務所に投獄された青年。過酷な生活を送るが、やがて職員からも仲間からも一目置かれる存在になっていく。そして……。

『ショーシャンクの空に』は1994年の公開時、興行的には赤字だった。当時から佳作だという声があったが、何しろ刑務所を舞台にした物語である。それが次第に評価を上げ、今や有名人も名前を挙げる人気作の1つとなっている。その背景には恐らく、この20年における雇用情勢と、日本人の生き方の変化がある。今回改めて鑑賞してみて、私はこの点を強く感じた。

若くして銀行の副頭取となったアンディー・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、身に覚えのない殺人罪で終身刑になる。収監されたのはショーシャンク刑務所だ。そこは腐敗した所長のもと、看守が暴力を振るい、リンチや性暴力が横行する異常な空間だった。この映画が社会にもたらした大きな貢献は、無意識のうちに人権についての問題意識を喚起したことだろう。

さて、アンディーは刑務所の悪弊に悩まされながらも、調達屋と呼ばれている長老格の服役囚レッド(モーガン・フリーマン)と出会い、交流を重ねていく。そして次第に、自分なりの行動様式を確立していくのである。

○運命の逆転

アンディーは、趣味の石磨きを日課にして淡々とした日々を送りつつ、銀行員として身につけた技能で、看守らの信頼を得ていく。また仕事で培った粘り強さで行政と交渉し、放置されていた図書館を充実させる。その姿勢は、人生を諦めていたような仲間たちにも影響を与え、高校卒業の資格を取る者も現われた。ショーシャンク刑務所は少しずつ変わっていく。

私はこの映画を公開当時に観た時、良くできた社会派ファンタジーだと思った。この「運命の逆転」には爽快感がある。

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