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月刊 人材教育 2013年03月号

人材教育 The Movie ~映画でわかる世界と人~ 第6回 「最強のふたり」 2011年 フランス 脚本/監督:エリック・トレダノ/ オリヴィエ・ナカシュ


川西 玲子(かわにし れいこ) 氏
1954年生まれ、メディア・エンタメ時評。
中央大学大学院法学研究科
修士課程修了(政治学修士)。
シンクタンク勤務後、企業や自治体などで研修講師を務めつつ、
コメンテーターとして活動。著書に『歴史を知ればもっと面白い韓国映画』『映画が語る昭和史』(旧・ランダムハウス講談社)等がある。


『最強のふたり』
2013年1月20日現在 公開中
配給:ギャガ
ドリス役のオマール・シーが主演男優賞受賞を複数受賞したり、東京国際映画祭でも2011年サクラグランプリで主演男優賞をフランソワ・クリュゼとオマール・シーがダブルで受賞するなど、諸国で高評価を得ている。

日本で、ヨーロッパ映画の人気が低下して久しい。理由は幾つもあるが、最大のものは世代交代と、シネマコンプレックスの普及である。こだわりを持たず、どかんと数字が取れる映画しか上映しないシネコンでは、ハリウッド映画と日本映画が中心になる。

加えて、ヨーロッパといえば今、経済危機というイメージしかない。これにはマスコミの影響も大きい。ヨーロッパは確かに経済危機にあるが、それにもさまざまな背景があり、一概に「ヨーロッパは終わった」という話ではないのだが。

実際、ヨーロッパ映画は今も魅力的な作品を生み続けていて、経済の勢いと文化とが、必ずしも一致しないことを教えてくれる。もし経済が全てであれば、中国が一番いい映画をつくっているはずだ。だが、現実にはそうなっていない。そして中国人はせっせと、ヨーロッパ旅行に出かけている。

そんなヨーロッパ映画「冬の時代」に

彼は私に同情していない。そこがいい。―フィリップ

あって、久々に気を吐いたのがフランス映画『最強のふたり』だ。2012年の9月に公開されて以来、ミニシアターではあるが、年が明けても上映が続くロングランとなった。事故で妻を失って自身も全身麻痺となり、心に深い傷を負った大富豪が、スラム街で育ったアフリカ系の若者を介護係として雇う話である。

あんたは悲劇に慣れているけど、俺は違うんだ。―ドリス

○全く反対、でも対等

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