J.H.倶楽部

無断転載ならびに複製を禁じます。なお内容は取材・掲載当時の情報です。

月刊 人材教育 2011年10月号

TOPIC 1 企業活力研究所 人材育成研究会 調査研究・提言発表レポート 企業の将来を担う若者の育成確保に向けて

グローバル化が加速する今、多くの企業が強い若者、世界に通用する若者をいかに確保するかを課題としていることだろう。こうした現状を受け、企業活力研究所 人材育成研究会は、『グローバル競争下において必要な若者の育成確保のあり方に関する調査研究報告書』をまとめた。本稿では、2011年6月9日に実施された同研究報告書の提言発表会の内容をレポートする。

取材・文・写真/髙橋 美香

早期化・長期化で企業も学生も疲弊

熾烈さを増すグローバル競争下で、多くの企業が世界に通用する強い若者を育成確保することを大きな課題としている。そうした中で、学生の就職活動・採用活動が早期化・長期化してきている。就職活動の早期化・長期化によって、学業がおろそかになる、精神的負担が増幅するといった弊害が懸念されている。一方、企業は採用活動に多大な時間とコストを投入しいるにもかかわらず、“本当にほしい人材”を獲得できないという悩みを抱えている。企業活力研究所は、これらを問題意識に据え、『グローバル競争下において必要な若者の育成確保のあり方に関する調査研究』と題する調査研究を発表した。同調査研究は、企業活力研究所人材育成研究会(委員長:富士通総研エグゼクティブ・フェロー根津利三郎氏、他27名の委員で構成)が就職・採用活動について課題を見出し、提言としてまとめたものだ。企業の取り組み事例や有識者からの知見を踏まえ、グローバル競争下で必要な若者を育成確保するために、「学びと仕事の接続の問題」「大学等の高等教育の問題」「若者の働く意識の問題」にスポットを当てている。

採用時期の変更に好意的な企業多数

企業の認識・採用活動の実態調査は、インタビュー調査によって行われた。その内訳は、製造業(自動車、電気機器、医療品、化学、食品)7社、非製造業(エネルギー関連産業、金融、卸売)3社の計10社。主な質問内容は、1.今の若手社員の特徴、若者に対する評価、2.採用活動について、3.若者の育成と教育、家庭、社会との関係につい

【インタビュー結果概要】1.今の若手社員の特徴・評価

多くの企業が若手社員の特徴を、上昇志向が高く、上司に認められたいという意識が強い、とした。一方、問題点としては、積極性が足りず、失敗を恐れる傾向があると指摘。また、自信を持っているが思い通りにいかないと我慢できない、挫折するとメンタル不調に陥る人が多いという見方がなされた。その他、同世代間の交流や自己主張は得意だが、他人の発言を理解する力が弱く、上司や世代が違う人とのコミュニケーションがうまくとれない、キャリア計画を持っているがキャリアアップを急ぎ、焦りが見られる、などの意見が多かった。

2.採用活動について

採用基準は、理系では専門性や技術者としての志が、文系では今後の成長の伸びしろが、重視される傾向が見られた。だが専門性さえあれば採用されるというわけではなく、精神的な強さ、チャレンジ精神を重視する企業、出身大学等に偏りが出ないように多様な人材を採用する企業も多かった。

こちらはJ.H.倶楽部会員限定記事です。
ご入会後、続きをお読みいただけます。

残り:1,020文字

/

全文:2,039文字

【入会・年会費無料】

J.H.倶楽部は人事の仕事に役立つ特典が満載です!

  1. 総数2000本以上の人事の実務に役立つ記事(※)が閲覧可能
    ※専門誌『Learning Design』(旧『人材教育』)の記事
  2. 新サービス・お役立ち情報(調査報告書・ホワイトペーパーなど)の先行案内
  3. 会員限定セミナーへのご招待/講演動画・配布資料の閲覧
  4. 興味関心に沿った必読記事を、メールマガジンでお知らせ!