J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2010年09月号

重重無尽 女性大佐が語る米国陸軍士官学校の教育

ドンナ・ブラジル(Donna Brazil)
米国陸軍大佐 米国陸軍士官学校 行動科学・リーダーシップ学部 教授
米国陸軍士官学校行動科学・リーダーシップ学部教授。米国陸軍士官学校卒、ノースカロライナ大学社会心理学博士課程修了、陸軍指揮幕僚大学卒。海外を含め、各地で輸送大隊の指揮官を務める。2001年より米国陸軍士官学校で軍事リーダーシップのディレクターを務め、2003年にはアフガニスタンへ赴任し、アフガニスタン軍事大学設立のための支援を行う。

私はウエスト・ポイント(米国陸軍士官学校:大学に相当)で、軍事リーダーシップ・コースの責任者を務めています。ウエスト・ポイントへの志願者数は増加しており、昨年は全米の大学評価ランキングで第1位となりました。優秀な学生が集まってきています。

女性士官候補生の割合は全体では約15%ですが、行動科学・リーダーシップ学部では女性の比率が高く、皆熱心に学習に励んでいます。クラス編成は18名以下の少人数で、レクチャーは少なく、短いケースをもとにディスカッションを多用し、士官候補生たちの思考能力を高め、実践的知識を得させるのが我々の教育の特徴です。

リーダーシップとは、人々に目的と方向性と意欲を与えることによって、影響を及ぼし、任務を遂行し、同時に組織を改善することです。部隊の任務を果たすことがリーダーの責任ですが、その結果、部下たちが前よりも成長していることが大事なのです。「BeKnowDo」が陸軍リーダーシップの基本思想であり、価値観と品性(Be)を基礎として、知識(know)と実行力(Do)を備えた品格ある陸軍士官を養成するのが、我々の教育目標です。価値観として、忠誠、義務、尊敬、無私の奉仕、名誉、高潔、個人的勇気という、7つを重視しますが、これらはレクチャーだけで教えられるものではありません。学生がこれらの価値観を深く考え、身につけるようにさせることが大切です。そのために求められるのは、これらの価値観を体現する教官の存在です。

教官はロール・モデルとして自分の生き方を学生たちに見せ、授業で部隊での指揮官としての経験を語ることで、価値とは何か、それに基づく行動とはどのようなものかを学生たちに深く理解させるのです。

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