J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2012年07月号

連載 人事の職場拝見! Vol.18 コニカミノルタ総合サービス 研修は日々の育成のスパイス 真のグローバル化に向けた成長支援

コニカミノルタホールディングスを持ち株会社とするコニカミノルタグループは、世界40 カ国にグループ会社拠点を持ち、連結で約3 万8000 名の従業員が働く。グローバル規模の具体的な人材開発施策の立案・実施運営を担う、コニカミノルタ総合サービス 能力開発サービス部を訪問した。

新しい価値の創造
コニカミノルタ総合サービス
■会社データ
設立:1978年
従業員数:358名(単独)
■部門データ
能力開発サービス部:15名
職務内容:グループ共通の人事戦略に基づく階層別教育や各種技術教育の企画運営 他
■グループ事業内容
情報機器事業、光学・計測機器事業、機能材料事業、ヘルスケア事業、産業用インクジェット事業、プラネタリウム事業 等

グローバルグループの共通人事として

コニカミノルタ総合サービス能力開発サービス部は、コニカミノルタグループの共通機能会社の中にあって、人材育成にかかわるさまざまな施策を戦略的に展開している。「『新しい価値の創造』という経営理念に基づき、グループで策定する人材開発の基本方針を、具体的な育成施策に落とし込むのが私たちの役目です」(部長 遠山光祐氏、以下同)

同グループでの能力開発は、職場での実践(OJD)を基本に、階層別研修や、KMカレッジと称する選択型研修などの共通教育施策、グループ各社や関係会社で個別の研修を実施。とりわけ現在注力しているのが、グローバル人材の育成だ。「当グループの海外売上比率は70%超で、ビジネスはかねてからグローバルに展開してきました。しかし経営や人事の面では日本中心。“真のグローバル化”を実現し、いかに機能を最適化するかが課題です」

その一環として、2010年度からは全世界のグループ会社の幹部者層を対象に、グローバルリーダー育成プログラムを実施している(選抜)。

他にも、スタンフォード大学教授を招いて講演会を行い、各社に同時中継するなど、普段英語に触れる機会がない社員を対象とした取り組みも行っている。当然社員によって、英語の得手・不得手はあるが、直に触れることで、「人ごとではない」と実感してほしいと考えている。

また技術者育成も重要な課題だ。「技術教育の陳腐化、若手の基礎学力の低下などの問題が顕在化していた2008年から、若手技術者の基礎技術の強化とコア技術の伝承の必要を実感し、徐々に技術者育成プログラムを再構築しました。現在は12分野、90のコースを設けています」

さらに2011年度は、技術者育成検討委員会を発足し、1年かけて育成方針を検討してきた。「技術者はどうしても『こうした技術ができるから』というシーズを中心とした発想になりがちです。ですが大切なのは、それに対するニーズが本当にあるかを考え、事業を意識した技術開発を行うこと。まずはマインドから変えていかなければなりません」

PDCAの“チェック”は現場でこそ機能する

他にも同社では、ダイバーシティ推進、管理職を核とした組織力強化といった課題に対する施策を、グループ共通で打ち出し実行している。とはいえ、グループ基幹8社だけでも状況はさまざまに異なるもの。「一致したコンセンサスをつくるのには非常に苦労します」と遠山氏。

「共通施策を実施する際には、各グループ会社の人事責任者・担当者会議で早い段階から素案を提案し、相当時間をかけて議論をしています」

そのうえでなお、共通施策では不十分な場合は、各社の要望をヒアリングし、個別のフォローも行う。同部署のメンバーは、研修の運営担当者でなくとも、全国各地で行われる研修現場に積極的に足を運ぶ。「研修を企画しても、現場でうまくいくかどうかはわかりません。ですからPDCAの“チェック”は自分で現場に出向いて行うよう、メンバーにはいつも伝えています。現場に行けば、どう改善すれば良いかが見えてきます。研修は、普段の育成に加えるスパイス。決められた時間でどれだけスパイスを振りかけられるかが重要ですから、その手間は惜しみません」

現場に出向くからこそ、受講者や社内講師とのコミュニケーションが増え、やりがいを感じるメンバーも多いという。グループとしての戦略を見据えつつ、現場にも足を運ぶ。“真のグローバル化”を実現するうえで、能力開発サービス部の担う役割は大きい。

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