J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2012年08月号

連載 人事の職場拝見! Vol.19 ノバルティス ファーマ 個々の社員とのかかわりを大切にしその人なりのリーダーシップを見出す

世界第2位の製薬会社、ノバルティス ファーマ。「事業を通じて人々のいのちと健康に貢献する」という企業目的のもと、新薬の開発力を強みとして、国内でも成長を続けている。同社の階層別研修を担う人材開発部の取り組みを紹介する。

新薬で人々のいのちと健康に貢献
ノバルティス ファーマ
■会社データ
設立:1997年
従業員数:4237名(2011年12月31日現在)
事業内容:医薬品の開発、輸入、製造、販売
■部門データ
人材開発部:9名
職務内容:社員研修
(入社、階層別、次世代)

企業価値を体現できるリーダーを育成

1年に1つ新薬が発売できれば良いとされる製薬業界において、ノバルティス ファーマはこの3年間で10以上の新薬を発売し、今後も数年は新薬のラッシュが続くと予想されている。新薬の開発力は同社の成長の源泉だが、一方で社員は次々と登場する新製品に対応するために、従来と違うやり方で仕事に取り組まなければならない。現状を良しとせず、一歩前へ踏み出さなくてはならないのだ。そして、同社ではそのような人材をリーダーと捉えている。

同社のリーダー像について、人材開発部部長の三谷智雄氏はこう話す。「当社では自身の業績が良いだけではリーダーとはいえません。当社の企業価値と行動規範を理解し、それに基づいてリーダーシップを発揮できることが前提です」

人材開発においては「サポートするから社員が成長する」のではなく、「自ら成長する人をサポートする」という考えがベースにある。なぜなら、自ら成長することがリーダーシップの考え方の基本だからだ。

「リーダーシップの最初は“リード・ザ・セルフ”。まず自分自身を導くことから始まります。そこでは、今の自分の枠から踏み出し、何かに挑戦しようとする意欲が大切です。それが成長するにつれて、“リード・ザ・ピープル”“リード・ザ・チーム”、ひいては“リード・ザ・オーガニゼーション”へと発展していくのです」

こうした考えのもと、中堅社員からマネジメントまでの昇格時に行われる階層別研修は、全てリーダーシップ研修と位置づけられている。

それぞれの社員に合ったリーダーシップがある

三谷氏は、リーダー育成にかかわるうえで、人材開発部が大切にしていることを3つ挙げた。第1は「個々の社員に、その人生を含めてかかわっていく意識を持つ」こと。「何よりも我々は、研修の運営ではなく、社員の成長にコミットしています」

第2は「単なる研修に終わらない」こと。人材開発部には、研修の後に受講者の所属長に研修結果をフィードバックし、数カ月後に今度は所属長から人材開発部に本人のその後の状況についてフィードバックする仕組みがある。研修で得た気づきをその場限りにせず、職場での成長につなげていくための工夫だ。

そして第3は「それぞれの社員に合ったリーダーシップがあるはずであり、それが何かを見出すことに努める」ことだ。

「リーダーシップの発揮の仕方は1つだけではありません。その人の影響を受けて、その人についていこうとする人がいるのであれば、どんな方法であれ、それはリーダーシップといえます。ですから、その人のリーダーシップがどのようなものなのか、本人に気づいてもらうための場が研修だと考えています」

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