J.H.倶楽部

無断転載ならびに複製を禁じます。なお内容は取材・掲載当時の情報です。

月刊 人材教育 2013年07月号

ワンワード論語 第11回 「仁」

誰もが耳にしたことのある「仁」。その中身は何なのでしょうか。また、果たして職場で活かせるものなのでしょうか。『論語』の最重要ワード「仁」を学んでいきましょう。

青柳 浩明(あおやぎ ひろあき)氏
安岡活学塾専任講師、(財)岩崎育英文化財団勤務。幼少から40年論語を学びSE、PM、経営企画他、多くのビジネス現場で実践を積む。ビジネス論語の伝播活動として企業等で講演等を実施する。ビジネス論語スクール主宰。日本経営品質賞審査員他。

[文] = 青柳浩明 安岡活学塾 専任講師 [イラスト] = 秋葉あきこ

論語を読んだことがなくても、耳にしたことのあるワードが「仁」です。孔子はこれを「人としての理想」としました。普段ビジネス等で用いるワードではないので、縁遠いと感じやすいかもしれませんが、実は誰にでも身近なものです。

● 仁とは

仁」は、「人+二」で構成され、二人が対等に相親しんでいる様子を表現したワードです。あなたの周りにいてくれる人々を人として扱うことを意味します。つまり人間社会において、人である以上、なくてはならない心であり、一般的に、愛、優しさ、慈しみ、情け、哀れみなどと訳されます。

遅くまで頑張ってくれている部下への労い、問題が発生し困っているお客様への支援、トラブっている同僚を裏でサポートするといったことなどは、立派な「仁」の実践です。

● 克こっ己き 復ふく礼れい

今月の論語は、“一を聞いて十を知る”と評されたNo.1の弟子である顔淵が「仁」について質問した時の孔子の答えです。No.1の弟子に対してふさわしい含蓄ある核心的な答えであり、「克己復礼」という四字熟語の出典です。なんとも堅苦しい熟語ですが、これこそ『論語』のエッセンスです。

図のように段階を踏んで現代語に翻訳していくと、「仁」とはセルフコントロールとリーダーシップ、マネジメントによってめざしていくものであることがわかります。この両軸の思想や心構えがまとめられているのが『論語』なのです。ここに、『論語』が2500 年間にも亘り学ばれ続け、特に部下を持つ立場の、リーダー的存在の人々(為政者、経営者、武将、貴族など)の必携の書であった秘密があります。

セルフコントロールは、倫理を問うような本や宗教書でも説かれていますが、リーダーシップとマネジメントまでをも合わせて説かれている点は、他の古典や聖典などには見られない、論語の大きな特徴です。

● 自分自身に勝つ

こちらはJ.H.倶楽部会員限定記事です。
ご入会後、続きをお読みいただけます。

残り:854文字

/

全文:1,707文字

【入会・年会費無料】

J.H.倶楽部は人事の仕事に役立つ特典が満載です!

  1. 総数2000本以上の人事の実務に役立つ記事(※)が閲覧可能
    ※専門誌『Learning Design』(旧『人材教育』)の記事
  2. 新サービス・お役立ち情報(調査報告書・ホワイトペーパーなど)の先行案内
  3. 会員限定セミナーへのご招待/講演動画・配布資料の閲覧
  4. 興味関心に沿った必読記事を、メールマガジンでお知らせ!