J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2013年07月号

めざせ☆経営型人事 書籍に学ぶビジネストレンド 第4回 「異業種」に学ぶ、「他業界」を知る

ビジネスのトレンドを知っておくことは、経営や人材を考えるビジネスパーソンにとって必須。本連載では、データバンクに勤め、1日1冊の読書を20年以上続けてきた、情報のプロが最新のビジネストレンドと、それを自分のものにするためのお薦めの書籍を紹介する。

菊池 健司 (きくち けんじ)氏
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データ・バンク(MDB)所属(URL: http://mdb.jmar.co.jp/)。人事・研修関連セクションでは社員選抜研修の一環でMDBを利用する傾向が増加中。顧客とのコミュニケーションにおいては豊富な知識が欠かせず、読書を通じてさまざまな分野の情報を貪欲に収集している。モットーは、「1日1冊」「週末精読」。E-mail:Kenji_Kikuchi@jmar.co.jp

「ビジネスパーソンが意識しておかなくてはならない3つのビジネステーマ」として、前号までに「市場予測」「ビジネスモデル」を紹介した。

今回は3つめのテーマとなるが、これが最も重要かもしれない。そのテーマとは「異業種・他業界に学ぶ」である。「 ビジネスモデル」にせよ「異業種・他業界」にせよ、学ぶ意味は明白である。どんなに優れた企業や組織においても、全てを一から構築することは困難だ。とはいえ、自分の競合ばかり見ていては、どうしても視野が狭まるし限界もある。よって違う業界から発想を得ることは極めて重要というわけだ。

今回のテーマは、おそらく言われれば誰もが「なるほど」と頷くテーマだが、実際にできている企業は意外に少ないだろう。

一時期、「異業種交流会」が一世を風靡したが、長続きしているものは少ない。それはなぜだろうか?

同業種における情報交換等は業界団体の会合等で熱心に展開されているが、異業種となると少々ハードルが高いのかもしれない。

では「異業種・他業界」を学ぶにはどうすれば良いのか? 本連載のタイトル通り、書籍から始めればよいのだ。

手始めに『会社四季報業界地図』(東洋経済新報社)や『日経業界地図』(日本経済新聞社)に代表されるさまざまな業界を一冊で俯瞰できる書籍を見て、主要業界で「何が起きているか」をチェックすることをお勧めしておく。これは経営企画や人事部門必須! きっと「おやっ」「なぜこの業界では……」と感じるポイントがいくつもあるはずだ。

そしてビジネス誌等のインタビュー記事を読む重要性も強調しておきたい。インタビューにはさまざまな事業展開のヒントが散りばめられている。特に他業界の記事からは多くのヒントが得られるであろう。もちろん本誌の巻頭インタビューも必読である。

前号で優れた会社は熱心にさまざまなビジネスモデルを研究していると書いたが、もう一歩踏み込んでおく必要がある。「 ビジネスモデル」を学び、自社へのヒントを探す→「異業種・他業界」のビジネスモデルから「成功事例」「失敗事例」を集める→自社に適用できるヒントを見つける! これこそが重要なのだ!!

そして「異業種・他業界」を見なければならないもう1つの理由、それはどの企業においても予想しなかった異業種企業が自社の競合になる可能性が存在するという現実である。たとえばカメラ業界の場合、専業メーカー同士で競争しているうちに、家電メーカーが続々参入、その後携帯やスマホの高画質化により機能が取って代わられた……。思い出してみよう。こうした変化に我々は学ばなくてはならないのだ。

次号は少し趣向を変えて「スポーツに学ぶ経営・人材育成」というテーマでお届けする予定だ。乞うご期待。

1『経営は何をすべきか』

ゲイリー・ハメル著/ダイヤモンド社/2310円/2013年2月

一見すると異業種・他業界を想起しにくいかもしれないが、特に本書のイノベーションの章を参考にしてほしい。ゲイリー・ハメルの作品は名著揃いでビジネスパーソン必読。

2『7つの危険な兆候』

ポール・キャロル、チュンカ・ムイ著/海と月社/1890円/2011年10月

企業における失敗の46%は用心していれば避けられた……。企業におけるさまざまな失敗事例が学べる文献。失敗事例の収集はなかなか大変、故に本書は大いに参考になる。

3『異業種競争戦略』

内田和成著/日本経済新聞出版社/1785円/2009年11月

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