J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2013年10月号

人事の職場拝見! 第33回 現場一体型人事が牽引する 視野を広げ当事者意識を高める実践教育

社員数が少ないからこそ、一人ひとりがさまざまな業務を経験でき、自分の役割以外の視点を持って互いの想いを共有できる――。実務を想定した教育を何より重視するpdc。現場で生きる教育プログラムを生み出していたのは、兼任人事という新たなスタイルだった。

スキンケアのパートナー
pdc
■会社データ
設立:1992年
従業員数:60名(2013年3月31日現在)
事業内容:化粧品の製造販売
■部門データ
財務・人事・総務チーム:兼任1名
職務内容:人事全般

本当に必要な施策が見える兼任人事が生むメリット

ポーラ・オルビスグループで化粧品の製造販売を行うpdc。従業員数は約60人、間接部門のスタッフ自体も少ないが、驚くべきは専任の人事スタッフがいないことだ。経営戦略本部 本部長 兼 海外本部 本部長の深見隆一氏が財務・人事・総務チーム リーダーとして、また、経営戦略本部 財務・人事・総務チームの栁澤利政氏がお客さま相談室と兼務しながら人事全般を担当。実質、2人で人事業務を動かしている。だが、深見氏は兼任だからこそ生まれるメリットがあると言う。「ニーズの拾いやすさ、反映しやすさは兼任だからこその利点。人事以外の業務の中で感じた考え方や視点を人事施策に反映できます。人事という枠や組織の論理にとらわれることなく、本当にやらなければいけないことが見えてきます」

部門横断型プロジェクトで社員を育て組織を活性化

深見氏と栁澤氏が今、最も力を入れている教育プログラムが「プロジェクト」である。いわゆる座学による研修ではなく、実際の業務の中で起こっている課題や新規事業、事業計画の作成などをテーマにプロジェクトを立ち上げる。そして、さまざまな部門から人材を集め、経営幹部がメンター役となってメンバーたちが自分たちの力で考え、行動するための支援を行う。「プロジェクトのテーマに合わせ、次のステージへ育ってほしいと思う人材をメンバーに指名します。たとえば、リーダーシップ力をより高めてほしいと思う社員をプロジェクトのリーダーに選任し、メンバーたちが幅広い視野を持つためにどうチームを率いていくかを求め、状況を見ながら適宜アドバイスやサポートを行います」一方、メンバーたちは他部門の社員と直接話し合うことで、それまで気づかなかった背景や考え方を知り、自分の立場や部門を越えて会社全体をどう動かすかという広い視野を身につける。同時に、プロジェクト内で生まれた優れた意見やアイデアは実際の経営施策に反映されるため、当事者意識も高まっていく。「経営の方向性を変えることにつながる中で行動すれば、自分のこととして捉えるようになり、より身になります。こうしてプロジェクトを通じて若手中堅層を成長させることで、組織の活性化も図っています」設立20年余りのpdcは定年退職者が少なく、マネジメント層の固定化が課題となっている。だが、若手中堅層の底上げにより、その上のマネジメント層にも刺激を与え、組織全体のモチベーションに良い影響を与えているという。

話すことの大切さ社員全員が認識し共有する

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