J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2013年12月号

連載 ID designer Yoshikoが行く 第78回 ヒトの想いあふれる 驚きの医療ショールーム

寺田 佳子(てらだ・よしこ)氏
ジェイ・キャスト執行役員、IDコンサルティング代表取締役、日本イーラーニングコンソーシアム理事、IT人材育成事業者協議会理事、eLP(eラーニングプロフェッショナル)研修委員会委員長、熊本大学大学院教授システム学講師、JICA─NET Instructional Design Seminar講師、ASTD(米国人材開発機構)会員。著書に『IT時代の教育プロ養成戦略』(共著、東信堂)など。http://instructionaldesign.blog97.fc2.com/

湯島天神近くの「そこ」は、「おや?」「まぁ!」「あら?」がいっぱいの不思議な場所である。

まずエレベータでビルの4Fに上がると、「おや?」

「ようこそ!」と両手を広げたヒトのオブジェの向こうには、木のテーブルがゆったりと置かれ、奥にはキッチンカウンターが。

「お待ちしてました!」の声が聞こえなければ、「あ、間違えた!」と回れ右して帰ってしまったかもしれない。

だって「そこ」は、医療事業を手がけるセントラルユニのmashup※1studio。手術室やICUなどのスキル・シミュレーションセンターとして4年前にオープンした、いわば先端医療設備・機器のショールームなんですもの。

手術室といえば、中央にはモニターに囲まれた冷たいベッド、青白い人工的な光が降り注ぎ、「ピッ、ピッ」と電子音が絶え間なく響いていて、ハッと振り向くとドクターが眼光鋭く「メス!」と手を伸ばしてくる……、なーんて妄想が膨らむじゃありませんか。

ところが実際の「そこ」には、「どうぞ~♪」と温かく迎えてくれるヒトがいて、気がつくとテーブルを囲んで賑やかなティータイムなのだから、「あら?」である。

ヒトとのキモチをつなげる空間

思いがけないおしゃべりのお相手は、mashup studioの企画から携わったファシリティサービス課課長の宮原隆志さんと、課員の皆川武士さん、そして入社早々mashupstudioプロジェクトに加わって3年目という村川真紀さん。その村川さんがニコッと微笑んで開口一番、「ここでは儲けなくていいって社長に言われたんです」

「えっ?」と、こちらは思わず身を乗り出してしまう。

だってショールームって、製品を見ていただいて、スムーズに商談を進めて、スピーディーに契約するための場所でしょ? 儲けてナンボの投資でしょ? なのに、どうして?

「ここはお客さまのキモチに近づくためのスペースなんです」と宮原さん。新しい機器を見るためにいらしたお客さまが、なんとなく居心地がよくて長居をしてしまう。そして、つい話に夢中になって「実はね……」と悩みを打ち明けたり、「できたら……」と夢を熱く語ったり。「そんな医療の現場のヒトのキモチと、それを叶えたいというボクたちのキモチを、つなげる場所を創りたいという想いから生まれたので」と皆川さんが続ける。

一方的に売り込むショールームではなく双方向的に想いを育む空間にする、というアイデアは確かに素敵だけれど、それを本当に創ってしまうパワーって、いったいどこから生まれてくるのか?

「背伸び」で夢のある医療の未来へ

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