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月刊 人材教育 2014年05月号

ワンワード論語 第21回 「富」
財産は多いに越したことはありませんが、それが全てなのでしょうか。今月は、この財産やお金を意味する「富」について学びましょう。

『論語』は禁欲的なことを教えている。ひいては金儲けなど金に関することを否定しているだろうから現実的ではない、だから自分は読まない、とおっしゃる「読まず嫌い」の方が時々います。ベースが漢文であり道徳だからと、堅苦しく受け止めてしまうのは無理からぬこと。では実際、孔子は資産をどう捉えていたのでしょうか。
●お金を肯定
それがよくわかるのが今月の論語1の前半です。2500年前の人々も私たちと同じで、何よりも「富」(財産)、そして「貴」(肩書き)などの名誉を求めていたのですね。孔子は、そんな私たち人間の欲望を肯定していたことがわかります。
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プロフィール

ビジネス論語スクール主宰、(財)岩崎育英文化財団勤務。幼少から40年論語を学びSE、 PM、経営企画他、多くのビジネス現場で実践を積む。ビジネス論語の伝播活動として企業等で講演等を実施する。日本経営品質賞審査員他。
[イラスト] = 秋葉 あきこ