J.H.倶楽部

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月刊 人材教育 2009年08月号

連載 話題の本から読み解く米国HRトレンド 第8回 A Guide to Working With and Surviving Difficult Co-Workers ムズカシイ同僚がいる職場で生き抜く術

今回は人材開発担当ディレクターのリーン・シュミッドが、日本でも翻訳されている、職場の“やっかいな人”についての書籍を評する。
この本はアメリカで大きな反響を呼び、人事部門でも人気を博しているという。

リーン・シュミッド(Lynn Schmidt)氏
フォーチュン500 企業で23 年にわたりリーダー開発・組織開発にかかわる。現在はレイトンコーポレーション社の人材開発担当ディレクターとして活動し、ハイポテンシャル人材の発掘と育成、ダイバーシティーやメンタリングのプログラムなどを担当する。共著に『TheLeadership Scorecard』がある。

Reviewed by:Lynn Schmidt,Director,Learning,Raytheon Corporation / Translated by:Kuniaki Takahashi

著者ロバート・サットン(スタンフォード大学教授・経営学者)も、当初このような本を書こうと思っていたわけではなかった。すべては2003年、彼が『ハーバード・ビジネス・レビュー』に、自分が思いつくビジネスのベストプラクティスは「asshole*禁止令(The no asshole rule)」だとほのめかしたことに遡る。そして、この言葉をいじめっ子(bully)や愚か者(jerk)などに言葉を弱めなくてよいのなら、これについて記事を書いてもいいと提案した。結局この記事「職場のイヤな奴実体験(原題:“More Trouble Than They're Worth”)」は2004年2月号に掲載。

この言葉が8回も使用された。彼は表現をオブラートに包まなかったのだ。この記事は大きな反響を呼んだ。著者はこれまでにも論文の読者から電話やメールを受け取ることはあったが、せいぜい数本だった。ところがこの記事には世界中のたくさんの読者からメールや電話が殺到したという。関連報道やインタビューも続いた。サットンは、この内容は世界中の誰もが経験していること、誰もが自分の問題としてとらえることができることなのだと知った。

アメリカでは人事部はつねに、オフィスでのイジメ(office bullies)や愚か者(jerks)、裏切り者(back stabbers)などの問題に対処している。これらの社員が会社や人事部にとっての問題の99%を生み出しているのだ。こうした社員とどう付き合うか、また他の社員たちに、彼らとどうしたらうまく付き合えるかを示すことは、人事部員に欠かせないスキルなのである。

著者はまず、職場の“asshole な人々”について説明し、たまたま今日は散々な目に遭って気が立っている人と、本当にやっかいな愚か者とを、よく区別することが大切だと強調する。ケーススタディーにおいては、彼らが組織や社員に引き起こす損害について焦点を当てる。その損害は金銭換算され、「asshole 禁止令」の費用対効果までも示されている。

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