企業事例 国分北海道 社員のメンタルヘルスと ES向上をめざし 役職者を対象に「EQ研修」を実施

全国で食の流通を手がける国分グループのエリアカンパニー、国分北海道は、「長期経営計画に掲げる顧客満足度No.1 を実現するためには、従業員満足度(ES)の向上が不可欠」との考えから、アドバンテッジ リスク マネジメントが提供する管理職向けの「感情マネジメント力向上研修」(EQ研修)を導入した。研修を導入した狙い、実施内容とその効果などについて、同社執行役員人事総務部長の庄原隆一氏に伺った。

庄原隆一氏
国分北海道
執行役員人事総務部長
●お問い合わせ先
株式会社アドバンテッジ リスク マネジメント
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ストレスチェックが契機に
国分北海道では、労働安全衛生法の改正を受け、2016年から全従業員のストレスチェックを開始した。同年のストレスチェックの結果から、経営陣が想像していた以上に課題があることが分かり、喫緊の対策が必要となった。折しも、国分グループは2016年にスタートした長期経営計画で、「食のマーケティングカンパニー」として、食を扱う全ての事業者の真のニーズに主体的に応え続け、顧客満足度No.1企業になることを掲げていた。
「ストレスチェックの結果を受け、顧客満足度No.1をめざすには、まず社員のメンタルヘルスを高め、ESを向上させることが不可欠と考え、長期経営計画推進のベースとして、ES向上を優先テーマに位置づけようという経営トップの強い思いがありました。」(庄原氏、以下同)
ES向上のために、まず何をすべきか。庄原氏が従業員にヒアリングを行ったところ、上司とのコミュニケーションに課題があることが明らかになった。
「そこで、上司と部下の間で本音の会話ができ、信頼関係が構築されれば、社員の満足度は向上するのではないかと考え、そのための研修を導入することにしました」
EQ研修への3つの共感
研修内容について国分グループ本社に相談したところ、研修実施後の改善効果を検証するためにストレスチェックの集団分析結果を活用したらどうか、とアドバンテッジ社を推薦され、同社が提案したのがEQ研修だった。EQは「感情知能」ともいわれ、「自分と相手の感情を把握し、その場の状況に応じて感情を適切にコントロールし、思考や行動を導く能力」である。EQ研修は、このEQ理論を用いて管理職の意識と行動を変えることを目的としている。研修内容は、最初に受講者全員がEQ検査を受け、その結果をもとに自身の行動傾向を理解し、行動を変えるための集合研修を受講する。そして、自ら立てた行動計画を職場で数カ月実践する。その間、進捗シートで自身の行動を毎週チェックし、進捗を確認する協力者のアドバイスを受けながら習慣化していく。その後、再度EQ検査と集合研修を行い、その間の行動を振り返り、さらに改善を図っていく。
EQについて説明を受けた庄原氏は、「管理職のEQが改善できれば、社内の雰囲気は大きく変わるはず」と考え、EQ研修の実施を決定した。
「一般的な研修については、理屈は分かっても具体性に欠けるという印象を持っていました。それに対してEQ研修は、一人ひとりが今どういう状態で、何が課題なのかを明らかにし、その課題にどう取り組めばよいのかという具体的なアドバイスも用意されています。これなら、当社の役職者も取り組めるのではないかと感じました」
人事部長と上司が進捗を確認
庄原氏は、管理職の副部長・課長と次世代の管理職候補に当たるグループ長を対象に、2017年から2年をかけてEQ研修を実施することにした。1年目は、副部長・課長全員と、各部署のグループ長1名の約40名が研修に参加した。
「当初は、会社が強制するべきではないと考え、実践は本人の自主性に任せていました。しかし、しばらくして実践状況を確認すると、全体的に取り組む意欲が希薄で、日々の行動への反映も浅く、研修の意義すら理解不十分と感じる者さえいました。このままではいけないと思い、3カ月後くらいから、私のほうで進捗シートを全員分チェックし、個別にフォローすることにしました。また、本人に選定を任せていた協力者も本人の上司に変更し、上司には、意識改革に取り組む部下を見守り、アドバイスをするよう依頼しました」
軌道修正の結果、参加者の行動に少しずつ変化が見られるようになったという。庄原氏は、進捗シートの存在が大きかったと振り返る。
「開始当初は“やらされ感”が強く、『忙しさにかまけて取り組みが不十分だった』と正直に記載する者が少なくありませんでした。しかし、毎週振り返ってシートに記入し、毎月シートの提出を繰り返すうちに、何度も同じ反省の弁を記入することにふがいなさを感じるようになります。次第に参加者の内面に変化が起こり始め、日々の行動への反映が確認できるようになっていきました」
その間、庄原氏は基本的に「励まし、支える姿勢」に徹し、時折、参加者や協力者全員に応援のメールを送った。
上司の行動に変化が表れた

明らかな変化が確認できたのは、実践開始から約2カ月後に実施した、2回目のストレスチェックの結果だった。改善傾向が見られる部署がいくつか出てきたのである。
「変化の見られる部署にヒアリングしたところ、一番多く寄せられたのが、上司との会話の変化です。上司が部下の話をしっかりと聞き、理解しようとするようになりました。もう1つは、上司が方向性や考え方を明示する場面が増え、部下のフラストレーションが緩和されたことです。こうした変化の手応えを、少しずつ感じています」
1年目の実践期間は、当初7カ月の予定だったが、初期の“空回り”した時期のロスを取り戻すため、今年3月まで期間を延長した。2018年度は、残りのグループ長全員、約30名を対象にEQ研修を実施する。
「1年目の参加者である管理職は、グループ長の上司に当たりますから、第2期は協力者の立場でグループ長の取り組みを支援する側に回ります。グループ長には、将来の管理職として、コミュニケーション力を高めてほしいと考えています」
「EQ研修を通じて、部下とのコミュニケーションがメンタルヘルスやESに深く関与していることをマネジメント層が認識できたことは、ひとつの大きな成果です」と庄原氏。国分北海道にとってEQ研修の実施は、従業員のメンタルヘルスやESの向上に向けて大きな一歩となったようだ。
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