企業事例 ソラスト 約2万4千人が学ぶ『ソラスクール』を支える 人材育成ソリューション「Generalist®/LM」

医療事務の受託や人材派遣サービスを提供する医療関連事業を中心に、介護事業、保育事業を展開する企業、ソラスト。全国の受託先で働く社員約2 万4000人の教育・育成がソラストの課題だった。
この課題を解決すべく、ソラストが導入したのが東芝デジタルソリューションズ(以下、東芝)が提供する人材育成ソリューション「Generalist®/LM」。
導入の経緯やその効果について、ソラスト キャリアセンターの菅野透氏、安西庸子氏、佐々木麻衣氏にお話を伺った。


菅野 透氏
ソラスト キャリアセンター
データアナリティクス課
課長

安西庸子氏
ソラスト キャリアセンター
人材開発課
課長

佐々木 麻衣氏
ソラスト キャリアセンター
人材開発課
作業療法士

●お問い合わせ先
東芝デジタルソリューションズ株式会社
〒212-8585 
神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34
TEL:044-331-1289
E-mail:ins-generalist@ml.toshiba.co.jp
URL:http://www.toshiba.co.jp/cl/business/gene/index_j.htm

人材育成は重要な経営課題

ソラストは、日本で最初の医療事務教育機関として創業し、日本で初めて「医療事務」という専門分野を創り出した企業だ。「医療事務・介護・保育のクオリティと生産性の飛躍的な向上」を経営ビジョンの1つに掲げているが、どの分野も、深刻な人材不足に苦しんでいる領域である。特に医療業界は流動が激しく、人材を採用しても定着しないケースが多い。そこでソラストは、採用はもちろん、社員の教育を重視し、業務に直結したトレーニングを開発しながら、サービス品質の要となる“人財”づくりに注力している。受託先の医療機関や自社運営の介護事業所、保育所など、全国に約2万4000人の社員が点在している。彼ら、彼女らをどう育成するかが、重要な経営課題となっているのだ。多くの企業は、「業績を上げたい→コスト削減→サービス・生産性の低下→業績の低下」という負のスパイラルに陥りがちである。しかし、ソラストは、「業績を上げたい→コストをかけてトレーニングを強化→サービス・生産性の向上→業績の向上」という方向に舵を切った。

キャリアセンター 人材開発課 課長 安西庸子氏は、次のように述べる。

「すべての施策は人を通じてしか達成できないという考えのもと、現場のパフォーマンスを高めるべく積極的に“人財”への投資を行っています。業務に直結したトレーニングが重要であることはもちろん、離れた拠点での業務だからこそ、組織のパフォーマンスを高めるリーダー育成が重要です」

均等な教育機会の提供を

かつてのソラストは、全国の拠点それぞれが独自の方法で人材を育成してきたが、2014年に新たに設置されたキャリアセンターは、全国規模でトレーニングを統括し、人材の採用や育成をミッションとしている。

「例えば、医療分野では教育手法やコンテンツが全国42の各拠点でまちまちの状態でした。紙やビデオ・オン・デマンドのコンテンツが中心で、受講するタイミングや受託先である医療機関での教育スペースの確保にも限界がありました。コンテンツを必要な人に届けることが困難でした」と安西氏は当時を振り返る。介護については、導入以前は集合研修が中心だったものの、介護保険サービスの運営には人員配置基準が定められているため、集合研修に参加したくてもできないという課題があった。

キャリアセンター データアナリティクス課 課長 菅野透氏は、次のように述べる。

「どの事業分野においても、均等な教育機会を提供するために、いつでも、どこでも、ばらつきなく、良質なコンテンツを届けることが求められたのです」

そこでLMSの導入を決め、実際に選定に入ることになる。

なぜGeneralist/LMを選んだか

ソラストではLMSを導入するにあたって、10社を超えるベンダーに声をかけたという。そこで選ばれたのが、東芝が提供する人材育成ソリューション「Generalist/LM」だ。Generalist/LMは、多彩な研修方法を柔軟に管理できる人材育成ソリューション。東芝グループ10万人のパフォーマンスを想定して生まれたe-ラーニングシステムで、大規模利用での性能に磨きをかけ、
・受講者数、管理者数にしばられないライセンス
・ストレスを感じさせない受講環境の安定したシステム
・仮想的な管理体系の構築が可能
・簡単にe-ラーニング教材の作成ができるオーサリングツール
・トータルでの教育受講管理が可能
という5つの特長を持つ。

選定のポイントについて、菅野氏は「導入当初から2万人を超える規模で展開する必要があったので、大規模の導入実績があり、シンプルに受講管理できることを重視しました」と述べる。

さらに現場では、スマートフォンやタブレットを使っての受講が想定されていた。「現場では、各自にPCが割り当てられていません。今は一部の病院や事業所にタブレットを展開していますが、個人所有のスマートフォンでも受講できるように最適化されているものが必要でした」と安西氏。Generalist/LMであれば専用インターフェースが用意されており、最適化されたものが利用できると考えたという。

また、ソラストではeラーニングだけでなく、集合研修と組み合わせ、その受講管理がしっかりとできるものを求めていた。さらに事業が拡大する過程で社員数が増えるごとに掛け算式にコストが増えていくのではなく、柔軟に選択できるものが必要だったという。

選定にあたって大きかったのは、東芝の導入支援サポート体制と、会社としての信頼性だ。「長く使っていくためには、しっかりとした運用設計とサポート体制が必要です。もちろん、私たちの重要なビジネス基盤となるLMSであるため、企業としての信頼も重要でした。東芝であれば安心だと判断しました」と菅野氏。スケジュールについても高いレベルの要求があった。「人数が多いことによる混乱を避けるため、段階的に展開していこうと考えました。そこで、稼働まで3カ月という短期間でプレ運用がスタートできるようお願いしたのです」と安西氏。

ここでは、Generalist/LMのパッケージが持つ豊富な機能により、カスタマイズ開発を必要としない点も優位性を発揮した。大規模での稼働実績も評価され、ソラストの人材育成基盤としてGeneralist/LMが相応しいと判断された。

ソラスクールを開講

ソラストは、2017年度に入ってこれまで以上に社員のトレーニングに力を入れている。活動の柱はリーダー層へのトレーニング、そして全社員が対象となるソラスクールだ。

ソラスクールとは、社員専用のeラーニングによる学びの仕組み。所属・等級・役職などに応じた専門スキルとビジネススキルを、全国どこにいても、同じように受けられる。例えば、専門スキルは保険制度、診療報酬、個人情報、接遇、介護技術など、ビジネススキルはコミュニケーション、リーダーシップなど、どちらのコンテンツについてもGeneralist/LMのオーサリングツールを使って自社で制作しているため、業務に直結している点がポイントだ。コンテンツは1本15分程度にまとめてあり、受講しやすいと社員からも好評だという。実際にソラスクール導入後、医師への取次ぎを要求する“なりすまし電話”の防止が徹底され、取次ぎミスが7割減少したという効果も現れている。ソラスクールでは導入初年度に80コンテンツを用意する予定で、社員のキャリアパスに応じた学習が可能。

「アニメーション形式のコンテンツを中心に作成しており、トピックが終わるごとの事後テストと、研修が終わるごとの修了テストを用意しています。アンケート機能を使って動画に対する評価をしてもらい、日々コンテンツの改善に生かしています」と語るのは同センター 人材開発課 佐々木麻衣氏だ。ソラスクールではGeneralist/LMがコンテンツ制作から運用、受講管理まで、中核としての役割を果たしているという。

人事システムとの連携も

今後は、育成システムと人事システムとの連携が非常に重要になってくる。

「日々更新される人事情報に対する的確なタイミングでのコンテンツ配信は、流動性のある業界の中での定着率にも影響してきます。応募から採用、そして育成まで、全て一貫して管理できる仕組みの必要性は高いです。いわゆるタレントマネジメントのようなものも含めて、より良い仕組みにしていきたいです」と菅野氏。

佐々木氏も、「せっかく研修を受けたからには、その履歴をきちんとキャリアアップに生かして欲しいと思います。そのためにも、タレントマネジメントの基盤をしっかり構築していきたいです」と語る。

「Generalist/LM で作成、運用しているコンテンツの社外展開やeラーニングによる資格試験用のコンテンツ拡充など、さらなる活用をめざしていく中で、東芝からの新しい提案にも期待しています」と安西氏も語った。社員のキャリアアップと企業の成長を等しく考え、人材育成に注力していくソラスト。今後の動向と、それを支えるGeneralist/LMに引き続き注目していきたい。

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