企業事例 三菱総研DCS 女性がより活き活きと働くための「キャリアデザイン研修」を実施

三菱総研グループの一員として、ITトータルソリューション事業を展開する三菱総研DCS(社員数:連結2712名)。「女性が活き活きと働ける会社づくり」を推進している同社は、その一環として2017年2月、入社7年目の女性社員を対象とした「キャリアデザイン研修〜For Woman〜」を初 めて実施した。同社人事部採用育成グループ課長の大和典子氏と、研修を担当した同グループの髙橋美菜子氏に、同社の女性活躍推進の取り組みや研修内容等について伺った。


大和典子氏
三菱総研DCS
人事部 採用育成グループ
課長

髙橋 美菜子氏
三菱総研DCS
人事部 採用育成グループ

●お問い合わせ先
株式会社日本能率協会マネジメントセンター
カスタマーリレーション部
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現状分析から対策を検討

三菱総研DCSでは、育児休業制度をはじめ充実した制度を整備しており、育児休業取得者のほぼ100%が職場復帰している他、育児休業を利用する男性社員や、介護のために短時間勤務を活用する社員もでており、多様な働き方が広がりつつある。

そんな中、2015年の女性活躍推進法制定を機に、モラールサーベイの結果等をもとに女性活躍の現状分析を行ったところ、女性社員の仕事に対する意欲や達成感が、男性社員と比べて若干低い傾向が明らかになった。また、管理職の一歩手前までは男女とも同様に昇格するが、管理職になると男性比率が高まることも分かった。

そこで同社は、「さまざまなライフステージで活き活きと働くことができる会社づくり」をめざして、会社への施策提言を目的とした、公募メンバーによるプロジェクトを実施。4カ月間をかけて現状把握、課題分析、取り組み内容の検討を行い、経営陣も参加しての成果発表会で、10の取り組みが提案された。その中から人事部として優先順位を検討した結果、まず最初に必要性の高いメンター制度、ロールモデルの情報発信、キャリアプランニング研修の3つに取り組むことを決定した。

メンター制度とロールモデルの情報発信については、その2つを組み合わせた「なでしこサポート制度」を2016年12月にスタートした。さまざまな生活環境の中で同社で活躍する女性社員8名をロールモデル/メンターとして選抜し、彼女たちの情報をイントラネット上で発信すると共に、社員が相談できる担当者に任命。まだ相談は少ないものの、ロールモデルの情報には多くのアクセスがあるという。

自らつくる壁を取り払う

キャリアプランニング研修については、対象を管理職の一つ前のリーダーに昇格する直前の層を対象に実施することにした。

「対象者は30歳前後で、結婚や出産などのライフイベントを迎える時期です。そのため、仕事よりもプライベートを優先しがちで、キャリアに対して自分から壁をつくってしまう傾向があります。管理職の比率を上げるには、そうなりたいと思う母数を増やす必要があると考え、今回は、リーダー昇格直前の、入社7年目(2010年入社)の女性社員を対象に行うことにしました」(髙橋氏)

同社にとっては、女性活躍をテーマとした初めての研修であり、複数の研修会社から情報を収集する中で、最終的に4社から研修プログラムの提案を受けた。その中から採用したのがJMAMの提案だった。

「『法律や会社の制度を利用して、上手に働こう』というコンセプトがとても良かったです。当社は比較的制度が充実しており、きちんと理解してもらえば、働きやすい環境だと思います。私自身も出産して職場復帰した際、制度について事前に知っておけば、仕事やキャリアに対する考え方が前向きに変わるなと感じました 」(髙橋氏)

「制度を知ってもらうこと、キャリアプランを描くきっかけをつくること、キャリアアップのために身につけるべきスキルをつかむこと。私たちが要望した3つの要素をうまく取り入れた研修を提案してくれたのがJMAMさんでした」(大和氏)

同社の要望とJMAMの提案を組み合わせてできたのが、1日研修の「キャリアデザイン研修〜For Woman〜」である。プログラムは、初めに大和氏より研修の目的と会社の女性に対する期待が述べられ、その後、キャリア継続のために必要な基礎知識(会社制度・法律等)の説明を受け、仕事とライフイベントの両立について、事例を交えて考える。午後は、リーダーとして業務の判断処理を体験する「インバスケット演習」を通じて、今後のキャリアに必要なスキルを考え、最後にスキルアッププランを作成する。

「リーダーになると、仕事の領域が広がり、限られた時間の中で効率よく対応することが求められます。そこで、インバスケット演習を通じて、自分の強み・弱みを知ってほしいと考えました」(髙橋氏)

「働く意欲がわいた」

研修を受けた参加者の意見は、「会社の制度を再確認でき、制度が充実していることがよく分かった」「インバスケット演習で、自分自身の癖や、不足しているスキルを確認できた」「自分が思っていた以上に、会社が女性社員にもっと活躍してほしいと考えていることが分かり、働く意欲がわいた」「今後の働き方について考え直すきっかけになった」など前向きな内容が多く、大和氏と髙橋氏も高く評価している。

「女性活躍をテーマにした研修では、講師自身も憧れられるような存在であることが望ましいと思います。その点、講師の方は人柄が良く素敵で、社員もいろいろなことを相談することができました。社労士ということで法制度にも詳しく、ご自身の経験を踏まえたアドバイスもしていただきました」(髙橋氏)

「JMAMさんには、女性活躍に関する研修が初めての我々に対して、こちらのニーズを汲み取りながら、別の観点からの提案もあり、当社の希望に添うよう上手にカスタマイズしていただき、非常にありがたく感じました」(大和氏)

今回の成果を踏まえ、同社は今後、この研修を継続して実施し、活き活きと働ける会社づくりをさらに推進していく考えだ。

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