適性検査「V-CAT」を用いた科学的人材マネジメントで組織のパフォーマンスを高める

組織力を高めるには、互いに気持ちよく働ける環境が欠かせない。では、そのために、上司は部下にどのように接すればいいのか。また、どのようなチーム編成が効果的なのか。その手段として注目されるのが、日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)が提供する適性検査「V-CAT(ブイ・キャット)」を活用した科学的人材マネジメントだ。実際に顧客の課題解決に活かしているJMAM パートナー・コンサルタントの萩原正英氏に、その活用法を聞いた。

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コミュニケーションが悪い
コンサルタントや研修講師として、さまざまな組織と接することの多い萩原氏だが、どのような組織でも、一様に「コミュニケーションが悪い」「モチベーションが低い」という問題が挙げられるという。その背景として、次の3点を指摘する。
「1つは対話の欠落です。メールの普及で話さなくても済むようになり、対話する人の範囲が狭まっています。2つめは年齢の壁。高齢社員が増えたことで、管理者にとっては年上の部下が増え、コミュニケーションがとりづらくなっています。そしてもう1つが、接し方の誤りです。上司が部下を指導する際は、自分がしてもらって心地良いと感じる接し方を相手にもしてあげようという心理が働くものです。ところが、そうした経験論に基づく接し方は、誰にでも通用するとは限りません。中には、心地良くないと感じている部下もいるのです」
こうした問題を解決するためのツールとして、萩原氏が活用しているのが、JMAMが提供する適性検査「V-CAT」だ。
V-CATとは
V-CATは、一人ひとりの「持ち味」と「メンタルヘルス」の両面を診断する。持ち味は、人それぞれに備わった固有の特性であり、その人らしさと言え、16タイプで表示される。V-CATで言うメンタルヘルスは、広く環境に適応し、十分に能力を発揮するための心の状態(=適応の幅)のことを指し、10段階の総合評価で表される。持ち味自体に良い、悪いはないが、持ち味が十分に発揮されるかどうかは、この適応の幅にかかっている。適応の幅が広ければ、多様な場面で持ち味を長所として発揮でき、ストレス耐性が高い。逆に適応の幅が狭いと、対応できる場面が得意なことや興味のあることに限られがちで、持ち味の短所面が行動に表れやすく、ストレス耐性は低い。
「採用時の選考に用いられることの多いV-CATですが、その後の育成、配置、登用、管理など、人材マネジメントの各プロセスで診断結果を活用することで、前述のコミュニケーションの問題を解消し、組織のパフォーマンスを高めることができます」
3つの方法で組織を活性化
では、V-CATは人材マネジメントにどのように役立つのか。萩原氏に、顧客企業において実践している3つの活用法を紹介してもらった。
(1)部下育成
人は、自分にとって良い接し方を相手に対しても行ってしまう傾向がある。しかし、V-CATによれば、持ち味の16タイプは育成のポイント別に「価値観を大切にしたいタイプ」「体験から学ばせたいタイプ」「認めて育てたいタイプ」の3つに分類され、それぞれ好ましい接し方が異なる(図)。相手の持ち味にふさわしい接し方をすると、相手の行動は前向きになる。

ある企業の管理者研修では、参加者に3人の部下を挙げてもらい、それぞれの持ち味に基づく指導・育成計画を立ててもらった。1~2カ月の実践後に結果を確認すると、部下の80%以上に前向きな変化があったと管理者自身が手ごたえを感じ、「部下が積極的に改善提案するようになり、責任感を持って行動できるようになってきた」などの感想もあったという。
(2)人材配置
人材配置の検討では、人事評価の高低とV-CATメンタルヘルス総合評価の高低の2軸で、人材を4タイプにマッピングする。それにより、さらなる期待や成長の機会を提示するのか、抜擢任用や異動など環境を変えたほうが力を発揮できるのか、今の仕事や環境が合っているので今の環境を維持するべきかなど、それぞれに合った配置方法が分かる。
(3)チーム編成
チームやプロジェクトを編成する際のポイントは「同層異質」。メンバー選定の際、総合評価は同じ水準で構成し(同層)、持ち味はさまざまなタイプの混成にする(異質)。ある企業の中期経営計画策定プロジェクトでは、全社員がV-CATを受けていたので、「同層異質」で80人を15グループに分けてワークショップを行った。総合評価が近い同士だと波長が合いやすく、しかし持ち味は異なるため多様なアプローチが混じり合うせいか、全てのグループが活気に溢れた活動を行っていた。3~4年前にV-CATを使わず類似のワークショップを実施した時とは、全然違ったという。
「このようにV-CATを人材マネジメントに活用することで、はっきりと目に見える効果が表れます。採用選考でV-CATを利用している企業は多いですが、採用だけではもったいない。上司の部下育成に再活用したり、全社員一度に実施できなくても節目などで定期的に受けてデータを蓄積すれば、活用方法は本当に幅広いです」と萩原氏。
V-CATは、活性化に悩む組織のソリューションとして、多様な場面で活用できそうだ。
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