成長を加速させる人材戦略 部下を育てられるリーダーを “創りだす”社内の仕組み

人材育成を重視しつつも、実情はさまざまな課題に直面している企業は少なくない。 中堅中小ベンチャー企業を中心に人材戦略に特化したコンサルティングを行うトーマツ イノベーションの田中敏志氏は、「人事部門が人材育成に力を入れようとしても、現場の意識やスキルが伴わないケースが多い」と指摘する。 特に課長、部長など現場のリーダーの資質によって、その成否が大きく影響されるという。部下を育てられるリーダーと、育てられないリーダーの違いはどこにあるのか。

田中敏志氏
人材戦略コンサルティング第一本部
シニアマネジャー

●お問い合わせ先
トーマツ イノベーション株式会社【東京本社】
〒100-0006
東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル北館 18F
TEL:03-5222-5111
FAX:03-5222-5114
E-Mail:ti-info@tohmatsu.co.jp
URL:www.ti.tohmatsu.co.jp/lp/bc/

現場任せの“名ばかりOJT”

「一般的に人材育成の手段にOJT(On the Job Training)がありますが、実態としては、AリーダーとBリーダーでやり方が全く異なるということが珍しくありません。これでは、教育研修の質が担保されないだけでなく、その成果についての定量的な測定もできません」―トーマツ イノベーション 人材戦略コンサルティング第一本部 シニアマネジャーの田中敏志氏はこのように話す。

その背景にはいくつかの要因がある。まず中堅中小企業の場合、体系的な教育制度が整っていないところが多い。このため、「現場任せ」になりがちなのだ。さらに、田中氏はビジネス環境の変化も挙げる。

「営業部門の場合、自ら目標を持つプレイングマネジャーがほとんどです。部署や自分の数字を追いながら、若手社員の教育を行おうとしても、なかなか手が回りません」

OJTとは名ばかりの、「ひとまず客先に連れて行く」あるいは「仕事を与えてみる」だけのものになってしまうケースが多いという。

一方で田中氏は、「このようなOJTについても、OJT担当者(教える側)に役割や心構えなどを意識させると共に、知識や能力を向上させることで、全社的に機能するOJTを実現することができます」と話す。

OJTで「何を、どう指導すべきか」を明確にし、それを実現するための仕組みを創る必要がある。むろん、OJT担当者の選定も重要だろう。

トップがビジョンを語れるか

人事部門が抱える悩みのひとつに、営業部門など現場の協力が得られないことが挙げられるだろう。「メンバーに業務を抜けて研修を受けさせると、その分の機会損失になる」とあからさまに語るリーダーもいる。それに対して田中氏は「目先の目標を追うあまり、将来の大きなビジネスのチャンスを逃すことにもなりかねません。自部門を将来どのように成長させたいのか、そのために、逆算して今何をすべきか考えることが大切です。その習慣を身につけるためにも人材育成が不可欠なのです。『勝手に努力して育て』と言っているだけでは人は育ちません」と語る。

ただし、これはリーダーだけの問題ではないようだ。

「中堅中小企業の経営者の中には、『会社の幹部候補が育たない』と悩みをお持ちの方も少なくありません。しかし、その社長自身が日頃から考えている将来ビジョンが伝わっていなければ、結果として会社の将来を担う部下がついてこないことになり、将来を考えてくれる幹部はいつまでも出てこないでしょう」

人事が各部門を巻き込む

「人を育てられないリーダー」に意識改革を促すには、人事部門としてどんな取り組みが必要なのか。

「まずは、経営者を巻き込むことが大切です。人材育成とは、会社が将来どのように成長したいのかというビジョンを示し、従業員が『今、何をすべきか』という行動を起こせる状態に持っていくものです。そのためには、経営者自身の『思い』が共有されていなければなりません」

田中氏をはじめ、同社のコンサルタントが支援に取りかかる際に、最初に経営者にインタビューをするのには、ここに理由がある。

「そのうえで、経営者、経営幹部、人事担当者を交えたミーティングを行います。経営者自身に、自社が人材育成に力を入れていくことをコミットしてもらい、各部門に協力を促すのです」

経営者の後ろ盾があることで、人事部門も現場に影響力を行使できる存在になるだろう。

さらに「部下の育成の成否がリーダーの評価につながる」となれば、リーダー自身の意識も高まる。中長期的な視点で人材を育成しようとする風土も定着する。

リーダー層への教育も必要

田中氏はさらに「中堅中小企業にとって、若手社員の教育だけでなく、人事部門の担当者や各部門のリーダー層の教育も大きなポイントになります」と付け加える。これらの規模の企業では、体系的な教育制度がないところが多い。

「前述したような経営者のビジョンを実現するために、人事部門としてどのようなスキルが求められているのか、あるいはリーダーとして、今、どのような行動が求められているのか検討し、不足があれば補う必要があります。最近では、人事部門向け研修、リーダー層向け研修も充実していますので、必要に応じて利用すると良いでしょう」

トーマツ イノベーションでは、数多くの企業を支援してきた実績をもとに、「何から始めるべきか」といった相談に乗ってくれるほか、企画からアフターフォローまで一貫したコンサルティングサービスを提供してくれる。また、月額45,000円からの定額制で150種類以上のセミナーが受講できる研修サービス「BizCAMPUS(ビズキャンパス)」なども活用できる。

同社では、人事部門の担当者向けに「Biz CAMPUS」を知ると共に、人材育成の「コツ」や「ポイント」を学ぶことができる無料の「体験会」も定期的に実施している。

中堅中小企業の成長に欠かせない人材戦略のパートナーとして、同社のサービスは心強い存在といえるだろう。

本記事に関するお問い合わせはこちら〔PR〕

  • トーマツ イノベーション株式会社【東京本社】
  • 〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル北館 18F
  • TEL:03-5222-5111
  • FAX:03-5222-5114
  • E-Mail:ti-info@tohmatsu.co.jp
  • URL:www.ti.tohmatsu.co.jp/lp/bc/